原英莉花、首位発進!原さん&ジャンボ師匠へ初V届ける


ティーショットの前に引き締まった表情でサングラスをかける原英莉花。初日を終え4アンダーで首位につける(カメラ・生澤 英里香)

ティーショットの前に引き締まった表情でサングラスをかける原英莉花。初日を終え4アンダーで首位につける(カメラ・生澤 英里香)

 ◆女子プロゴルフツアー スタンレーレディス第1日(5日、静岡・東名CC)

 黄金世代の一員である、原英莉花(19)=フリー=が5バーディー、1ボギー、4アンダー68でツアー初の首位に立った。約3年前から親交があり、プロ野球・巨人の次期監督の最有力候補に挙がっている原辰徳氏(60)と8月に食事をともにし、オーラに感動した。男子ツアー最多94勝のジャンボこと尾崎将司(71)を師匠に持つプロ1年目は、偉大な2人に初優勝を報告する。

 173センチの長身から放たれる豪快なショットに観客の視線はくぎ付けになった。原英は後半3番パー5、残り240ヤードから5ウッドで2オンし、2パットでバーディーを奪った。前半も11、18番で第3打をベタピンにつけるなど68の好スコアに、「前半の満足度は100%。ショットも良かった」と、うなずいた。

 名字が同じ原辰徳氏とは高2の時に関係者を通じて知り合い、一度ラウンドをしたこともある。8月のCATレディース(神奈川・箱根町)期間中には、同週に原氏がシニアツアーのファンケルクラシック(静岡・裾野市)に出場していたため、関係者を交えて食事をする機会があった。

 「オーラがすごい。かっこよくて優しい」と原英。席上では「たくさん本を読みなさい」とアドバイスをされ、もともと読書好きだった19歳は最近では「壬生義士伝(みぶぎしでん)」(浅田次郎著)など歴史小説にもトライ。原氏の言葉のおかげで「自分の時間ではリラックスしよう」と心掛けられるようになった。

 前週予選落ちしたメジャー、日本女子オープン後の9月29日には千葉県内のジャンボ邸がある練習場に足を運んだ。スイングを見てもらった際、師匠の尾崎将は無言だったが、「攻めるところは攻めて、守るところは守る」という独り言からヒントを得た。この日は練習から苦手な印象だった2、7番で無理に攻めず、パーを拾った。

 尾崎将は、原英の初優勝に備え、アイアンのシャフトをプレゼント用に取ってあるという。88、93年に東名CCで2勝を挙げた師匠に続けるか。「(今季)残り試合も少ないので、優勝を目指したい」。野球界、ゴルフ界のレジェンドに初Vを届ける。(岩原 正幸)

 ◆原 英莉花(はら・えりか)1999年2月15日、横浜市生まれ。19歳。10歳でゴルフを始め、湘南学院高1年時に尾崎将に弟子入り。2016年に神奈川県ジュニアで優勝。今年7月のプロテストに2度目の挑戦で合格。今季トップ10は4度で賞金ランク50位。下部ツアー通算2勝。173センチ、58キロ。

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