【日本S主役は初V男】〈3〉星野陸也、昨年の悔しさ晴らす「あと10センチ」で出場逃す


 ◆星野陸也(初出場)22歳、フリー=フジサンケイクラシック優勝

 日本一の富士山の麓で“日本一”背が高いトッププロが勝った。今季、賞金シードで32人いる日本選手の中で最長身186センチの星野は山梨・富士桜CCで飛距離を生かし、初優勝を完全Vで飾った。

 初の日本シリーズJTカップにかける思いは強い。

 「昨年、開幕前日まで東京よみうりCCにいたんです。晴れ舞台が目の前なのに出られなくて悔しかった」

 昨季の賞金ランクは31位。同30位までの出場権を次点で逃した。「もっと言えば、あと1打、あと10センチでした」と強調する。出場資格が決まるカシオワールド終了時点で同30位だった大堀裕次郎との差は83万7465円。勝負に「タラレバ」は禁句だが、もし星野がカシオ最終日の18番でカップ1つ分外したバーディーパットを決めていれば、89万5000円上積みして30位に滑り込んでいた計算になる。

 昨年は欠場選手が出た場合の繰り上がり1番手として準備していたが、出番は回ってこなかった。「昨年、練習ラウンドだけはたくさんやらせてもらったのでコースは分かっている。優勝を目指します」。現時点で出場有資格選手最年少の22歳が勝てば、1981年大会の羽川豊の最年少優勝記録(23歳)を更新する。

 「25~26歳で米ツアー挑戦。究極の目標は海外メジャー優勝」という野望を抱く。世界を目指す資格があることを日本一決定戦で証明する。(竹内 達朗)

 ◆星野 陸也(ほしの・りくや)1996年5月12日、茨城・友部町(現・笠間市)生まれ。22歳。6歳からゴルフを始める。2015年、水城高から日大に進学したが、2年で中退し16年にプロ転向。17年からツアーに本格参戦し賞金ランク31位でシード権獲得。今季のドライバー平均飛距離は297・62ヤードでランク7位。愛称は小学生時代から親交がある石川遼が名付けた「リッキー」。186センチ、76キロ。

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