◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー今季最終戦 日本シリーズJTカップ第1日(29日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
男子プロゴルフツアーの今季最終戦が開幕。美人妻キャディーのキム・ミジンさん(39)をタッグを組む韓国のY・E・ヤン(46)=NOW ON=が1イーグル、6バーディー、3ボギーの65で回り、首位に立った。
今季、米ツアーで優勝した小平智(29)=Admiral=、初出場の出水田大二郎(25)=TOSS=、個性派スイングで注目度上昇中の韓国の崔虎星(45)=フリー=が66で1打差2位に続く。賞金ランクトップで初の賞金王に王手をかけている今平周吾(26)=フリー=、選手会長の石川遼(27)=カシオ=は68で3打差7位とまずまずのスタート。前年覇者の宮里優作(38)=フリー=は72で23位と苦戦。今平を逆転するためには優勝が絶対条件の南アフリカのショーン・ノリス(36)=JOYX=は75で29位と大きく出遅れた。
アジア人初の世界メジャー王者が日本ツアー最強決定戦でも実力を発揮した。ヤンは3番パー4で残り100ヤードの第2打を54度のウェッジで直接放り込み、イーグルを奪うなど前半の9ホールを大会タイ記録に並ぶハーフ29のロケットスタートを決めた。9番以降、2つスコアを落としたが、それでも首位。「楽しくゴルフができた」と満面の笑みを見せた。
ヤンを支えるのがキャディー本来の仕事をしない美人妻キャディーのミジンさんだ。「グリーンの読みや残り距離の計算はすべて私ひとりでやっています。(ミジンさんが)同組の選手に迷惑をかけないように気を使っています」とヤンは話す。ホール間の上り坂ではキャディーバッグを軽くするため、ヤンはアイアンを数本抜いて自ら運ぶ。ミジンさんはプロキャディーとは全く異なり、技術も体力もないが、それでもヤンはミジンさんとのタッグを熱望する。「妻がいるだけで安心できる。リズムが良くなるんです」と目尻を下げながら話す。
2009年全米プロでは当時、世界最強を誇ったタイガー・ウッズ(42)=米国=に競り勝ち、アジア人初のメジャー制覇を果たした。昨年まで欧州ツアーを主戦場として腕を磨いた。13年ぶり3回目の日本シリーズJTカップでも十二分に存在感を見せつけている。「第2日以降も一打一打を集中して戦う」ときっぱり。美人妻と二人三脚で大会初V&ツアー通算6勝目を狙う。