【日本S】初出場22歳・星野、大会史上最年少Vへ高揚2位…遼先輩と「優勝争いできれば」


紅葉のある8番、ティーショットを放つ星野陸也(カメラ・竜田 卓)

紅葉のある8番、ティーショットを放つ星野陸也(カメラ・竜田 卓)

 ◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー今季最終戦 日本シリーズJTカップ第2日(30日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 初出場の飛ばし屋・星野陸也=フリー=が3バーディー、2ボギーの69で回り、通算4アンダーで首位と4打差の2位へ浮上。初のメジャー制覇と22歳204日での大会最年少優勝を目指す。変則スイングで2週連続優勝を狙う崔虎星(チェ・ホソン、45)=韓国=は71で5打差6位へ後退も、12月に初のサイン会開催が決まるなど人気沸騰中。13、17年大会王者・宮里優作(38)=フリー=は66で6打差8位に浮上した。

 今季シードを持つ日本選手で最長身186センチの星野が、初出場ながら優勝戦線に加わった。ショットが好調で7番、14番は1メートルにつけて伸ばした。17番は持ち味の飛距離で2メートルのイーグルチャンスに。外してバーディーだったが、2日連続の60台に「今日もアンダーで良かった。明日からも良い調子でいきたい」。素朴で礼儀正しい22歳は柔らかな笑みを浮かべた。

 昨季は賞金ランク31位で、欠場選手が出た場合の繰り上がり1番手として会場で待機した。練習ラウンドも行ったが出番は回って来ず、開幕2日前の火曜日にコースを去った。「最終日だけテレビで見ました。来年は優勝して出る」。悔しさをバネに、今年9月のフジサンケイクラシックで初優勝して堂々と出場権を獲得した。

 前週は高知の宿舎で首を寝違えて予選落ち。体調不良にも見舞われたが24日は爆睡し、25日は地元・茨城の温泉でリフレッシュした。「先週の予選落ちは逆に良い休養になりました。今は、今までにないぐらい元気です」。マネジメント会社が同じで親交の深い石川とも同スコアの2位。「一緒に優勝争いができれば」と共闘を誓う。

 勝てば81年大会の羽川豊(23歳363日)を抜き大会史上最年少V。「いいチャンスなので、記録も更新できたらいいですね」。初出場Vなら大会13人目というおまけもつく。「25~26歳で米ツアー挑戦。究極の目標は海外メジャー優勝」という夢を抱く大器が、世界へ羽ばたく3年シードをつかみ取る。(榎本 友一)

 ◆星野 陸也(ほしの・りくや)1996年5月12日、茨城・友部町(現・笠間市)生まれ。22歳。6歳からゴルフを始める。15年に水城高から日大に進学も、2年で中退し16年にプロ転向。17年からツアーに本格参戦し賞金ランク31位でシード権獲得。今季ドライバー平均飛距離は296・04ヤードで6位。愛称は小学生時代から親交がある石川遼が名付けた「リッキー」。186センチ、76キロ。

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