◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー今季最終戦 日本シリーズJTカップ最終日(2日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
史上最小身長165センチの賞金王が誕生した。今平周吾(フリー)は4バーディー、2ボギーの68で回り、通算5アンダーで8位。今季14度目のトップ10と安定感を発揮し、日本人では2009年の石川遼(18歳)、13年の松山英樹(21歳)に次ぐ3番目の年少記録となる26歳61日で頂点に立った。渡辺研太トレーナー(25)が賞金王の「体」について語った。
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彼はボディーバランスが天才的です。ストレッチポールの上に立ったり、最初はできなくても翌日にはできる。自分の重心を知っていて、ボディーバランスが感覚で分かる。どんなライからでも安定したショットが打てる要因は、そこかもしれないですね。メンタルもブレない、体もブレない。
昨年10月。柏木キャディーの紹介で、ホテルでマッサージをさせていただいたのが出会いです。最初に体を見た時は疲れ切っていて衝撃でした。柔軟性は平均並み、筋肉が張り過ぎて可動域が制限されていた。今年契約していただいて、2人でいる時はよく話します。質問がすごく細かい。ゴルファーはパワーをためるエンジンになるのが肩甲骨と股関節。今季は「可動域を増強させるトレーニングをいろいろ、取り入れていきましょう」と始まりました。
行うのは自重トレだけです。チューブを引っ張って胸郭を広げて肩甲骨が動くようにしたり、家の近所の石段上りなど。去年までは興味がなかったそうですが、今は体についてもよく理解してくれて筋肉にも詳しい。今の体重は66キロで、出会った時に50%だった可動域は110%くらい。肩甲骨回りの小さな筋肉が発達して、自然と体に厚みも出てきました。
ホールアウト後、ショット練習はしない。風呂場でチューブトレーニング。スタート前やラウンド後の体のケアを大切にする。朝は20分くらいで肩甲骨などをストレッチして、ラウンド後は45~60分くらい。小さいのに体をめちゃくちゃ効率良く使うから飛ぶし、曲がらない。体をフルに使うのでその分、負担はかかる。体重を増やせば負担は減るので、来年は70キロ到達が目標ですね。