鈴木愛、悪天候サスペンデッド暫定首位…台風並み暴風で確実にスコア伸ばす


4番、バーディーパットを沈めた鈴木愛(カメラ・渡辺 了文)

4番、バーディーパットを沈めた鈴木愛(カメラ・渡辺 了文)

 ◆女子プロゴルフツアー 宮里藍 サントリーレディス 第3日(15日、六甲国際GC=6511ヤード、パー72、観衆2372)

 雷雲接近による2度の中断の末にサスペンデッドとなり、全64選手が競技を終えられなかった。2位で出た鈴木愛(25)=セールスフォース=が8ホールを終え、通算10アンダーで暫定首位に立った。現在、賞金ランク10位だが、今大会で優勝すれば、今月末までの5位以内が出場できるAIG全英女子オープン(8月)が一気に近づく。1打差の暫定2位には河本結(20)=フリー=が浮上した。16日に第3Rの残りと最終Rが行われる。

 過去の反省を生かした。「ゴロゴロゴロ!」。2番のセカンド地点で雷が鳴り響き、そのまま2時間43分の中断に入った。鈴木はリラックスした表情でクラブハウスに引き揚げると、そのまま“無”と化した。極力、人とは話さず、痛めている左足首のマッサージを受けることにひたすら集中。「人としゃべっちゃうと気が抜けちゃうので、あんまりしゃべらないようにして過ごした。気持ちを切らさずにできたので良かった」と再開後も最大瞬間風速24・5メートルと台風並みの暴風を記録する中、確実にスコアを伸ばした。

 5月のパナソニックレディースでは、首位で迎えた最終日に2時間27分の中断を経験。「うまく対応できなかった」と集中力を切らしてしまい10位に終わった。その悔しさを教材に単独首位に浮上。優勝すれば念願の全英切符に大きく前進する。練習量を減らすなど体は万全ではなく「足首が1ラウンドハーフ持つかなって、そこが一番不安」と話すが、元賞金女王の意地でトップを守り抜く。(筒井 琴美)

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