東京五輪女子ゴルフ日本代表コーチに服部道子氏「メダルの期待が大きい」


ゴルフ日本女子代表のコーチに就任した服部道子氏(左)。右は丸山茂樹ヘッドコーチ

ゴルフ日本女子代表のコーチに就任した服部道子氏(左)。右は丸山茂樹ヘッドコーチ

 日本ゴルフ協会(JGA)は26日、東京都内で、2020年東京五輪のゴルフ日本代表の女子担当コーチに日本女子ツアーの1998年賞金女王で同通算18勝の服部道子氏(50)が就任したことを発表した。

 服部氏は1984年に日本女子アマ選手権を大会史上最年少(当時)の15歳9か月で制覇。91年にプロテストに合格すると、98年には5勝を挙げ、賞金女王に輝いた。13年以降はツアーには参戦せず、解説などの仕事をしている。

 16年リオ五輪は丸山茂樹ヘッドコーチが男女とも担当。東京五輪では丸山コーチが男子を担当し、女子のコーチを新たに置くことになった。JGAは17年に現役を引退した元世界ランク1位の宮里藍さん(34)に就任を要請したが、昨年に断られていた。さらに、リオ五輪に出場したツアー通算18勝の大山志保(42)にもコーチ就任を打診したが、断られた。女子のコーチ人事は迷走していたが、女子プロゴルファーの信頼が厚い服部氏が就任を快諾し、ようやく決着した。服部氏は1985年に全米女子アマに日本人として初優勝。また、愛知淑徳高を卒業後、米国のテキサス大に入学。文武両道の学生に贈られるマリリン・スミス賞を受賞するなど国際経験が豊富。英会話も得意としており、国際舞台での指導者としては適任だ。

 この日、服部氏は就任会見に出席。「五輪代表コーチの大きな役割はスポークスマン。代表選手が最大限のパフォーマンスを発揮できるような環境をつくりたい」と抱負を明かした。試合会場は、埼玉・霞ケ関CC東C。毎年8月に日本ジュニアが開催されており、多くのトッププロが中学、高校時代にプレーをしている。「まだ、誰が代表選手になるか、分かりませんが、会場は霞ケ関CCということで、天候面を含めて、地の利があります。メダルの期待は大きい」と服部コーチは目を輝かせながら話した。

 東京五輪の女子ゴルフは、2020年6月30日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を獲得する。〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含み最大2人が出場できる。日本代表候補は世界ランク5位の畑岡奈紗(20)、同20位の鈴木愛(25)、同40比嘉真美子(25)、同48位の勝みなみ(20)、同53位の上田桃子(33)ら。五輪本戦は2020年8月5日から4日間、72ホールストロークプレーの個人戦が行われる。

 

 ◆服部 道子(はっとり・みちこ)1968年9月8日、愛知・日進市生まれ。50歳。小学校4年からゴルフを始める。愛知淑徳高1年時の1984年日本女子アマを大会史上最年少(当時)で優勝。翌85年には全米女子アマを大会史上最年少(当時)で、日本人初の優勝を飾った。87年、テキサス大オースティン校に入学し、91年に卒業。同年のプロテストに一発合格した。93年にツアー初優勝。98年には5勝を挙げて賞金女王に輝いた。2009年に結婚。13年に長男を出産した。12年を最後にツアーには参戦していない。ツアー通算18勝。生涯獲得賞金は6億9852万2884円(15位)。168センチ、59キロ。

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