◆米男子プロゴルフツアー今季メジャー最終戦 全英オープン第1日(18日、北アイルランド・ロイヤルポートラッシュGC=7344ヤード、パー71)
【ポートラッシュ(英国)18日=岩原正幸】男子ゴルフのメジャー最終戦が開幕し、メジャー初制覇を狙う松山英樹(27)=LEXUS=は3バーディー、3ボギー、イーブンパーの71で滑り出した。前半はグリーン上で苦戦したが、後半は18番をバーディーで締めくくるなど巻き返した。初出場の堀川未来夢(26)=Wave Energy=は71。昨季の日本ツアー賞金王・今平周吾(26)=フリー=は83と大きく出遅れた。
雨が上がり、北大西洋から吹くリンクス特有の風も弱い。好条件の下でスタートした松山は、グリーン上で苦戦を強いられた。1番で第2打をピン右6メートルにつけたが第3打を1メートルオーバー。第4打も決めきれず、ボギースタート。4番、6番でも短いパーパットを外してスコアを落とし、2オーバーで前半を折り返した。後半は10番パー4で、第3打のピン奥から約8メートルを沈めてバーディーを奪ったが、13番で約4メートルのバーディーパットを外すなど、チャンスで決めきれなかった。ただ、18番は第2打をピン奥約4メートルに寄せてバーディー。「悪くはない。(グリーンが)思ったよりスピードがあったので難しかった。(18番のバーディーで)気分的にすごく楽になった」と安堵(あんど)した。
昨年は初日にトップと9打差の110位と出遅れた。第2日は18番第2打をOBとし、1打及ばず4オーバー80位で予選落ち。だが、この試合を最後に約1年間、25試合連続で予選通過中。前戦の3Mオープンでも16アンダーで7位と安定していた。
68年ぶりの開催となった会場のある北アイルランドでは、地域最大級のスポーツイベントとあって、町全体が歓迎ムード。松山のアイルランド島での試合は17年7月の欧州ツアー、アイルランドオープン(14位)以来、約2年ぶりだ。17日は東北福祉大の後輩でアマチュアの金谷拓実と9ホールの練習ラウンドで調整した。持ち味である正確なショットを入念に確認し、「風向き次第」とリンクスの強風を警戒していた。
過去6度出場してトップ10は13年の6位のみで、16年と18年は予選落ち。4大メジャーの中では苦手とする全英だが、日本男子初となる悲願のメジャー制覇の大きな期待を背負って、前だけを見つめる。