“オールジャパン”で東京五輪ゴルフ「金」支える…期間中は女子ツアー休止へ


東京五輪のゴルフ競技会場、霞ケ関カンツリー倶楽部

東京五輪のゴルフ競技会場、霞ケ関カンツリー倶楽部

 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が来年の女子ツアーから、東京五輪ゴルフ競技(20年7月30日~8月8日、埼玉・霞ケ関CC東C)の開催期間と重なる予定の大東建託・いい部屋ネットレディス(山梨・鳴沢GC)、北海道meijiカップ(北海道・札幌国際CC島松C)の2試合を休止する方向で調整していることが23日、分かった。五輪でツアーが中断となれば国内男女で初。“オールジャパン”で五輪ゴルフの盛り上げを目指す特別措置で、両大会は21年からツアーに復帰する見通しという。

 日本中のゴルフファンの総力を結集して、自国開催の五輪を最高潮に盛り上げる。LPGAが東京五輪ゴルフ競技期間中に、初めて“オリンピックブレイク”を設ける方向で調整を進めていることが、複数のツアー関係者の話で判明した。

 東京五輪男子ゴルフの週は大東建託・いい部屋ネットレディス、女子の週はmeijiカップが予定されているが「来年に限って休止の方向」で話し合われている。また、meijiカップの翌週に予定されるNEC軽井沢72(長野・軽井沢72G北C)も東京五輪の影響で大会前日のプロアマ戦は行わず、3日間の本大会のみを行う方向で調整中だという。

 112年ぶりにゴルフが正式種目に復帰した16年リオ五輪期間中は、国内女子ツアーは中断せず2試合が行われていた。LPGAの小林浩美会長(56)は五輪ゴルフ競技対策本部の強化委員会副委員長も兼務。野球やサッカーなど国内人気プロスポーツ競技も、東京五輪ブレイクを実施する方向だ。そうした流れもあり、自国開催の五輪期間中は“オールジャパン態勢”で五輪ゴルフを応援するためや、交通網の混乱などにも配慮し決断したとみられる。

 東京五輪の開催時期を想定して男子の海外メジャー、全米プロは今年から8月→5月開催へ移行された。今季25試合の国内男子ツアーは、東京五輪ゴルフ競技期間は今年同様に空き週となる見込みという。ともに代表入りが濃厚な世界ランク6位の畑岡奈紗(20)=森ビル=、同32位の松山英樹(27)=LEXUS=らの日本ゴルフ界初メダル獲得を一致団結してサポートしていく。

 来季国内女子ツアーの詳細な日程は年内に決まる予定。3月から11月まで空き週なく史上最多に並ぶ39戦だった今季から、2試合減の37戦がメドとなる見込み。試合数減となれば9年ぶりとなる。ただ今季は1998年度生まれの渋野日向子、原英莉花、河本結ら「黄金世代」が次々に優勝を重ね、人気も高まっている。21年から再び試合数増加に転じる可能性は高いとみられている。

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