女子プロゴルフツアーの北海道meijiカップが9日、札幌国際CC島松Cで開幕する。7月のサマンサタバサレディースでツアー初優勝を飾った札幌市出身の小祝さくら(21)=ニトリ=が、地元での凱旋(がいせん)優勝を狙う。前週のAIG全英女子オープンでメジャー優勝を成し遂げた渋野日向子(20)=RSK山陽放送=と同組に入ったが、持ち前の“マイペース”を貫き、2勝目を目指す。
“シブコフィーバー”も何の、自然体で凱旋(がいせん)Vを狙う。本番を翌日に控え、小祝はプロアマ戦で最終調整。初日の組み合わせは、今や時の人となった渋野と同組となったが、「日向子ちゃんを見に来る人がたくさんいると思うが、その中でも頑張りたい」とマイペース。大観衆が予想される注目組にも、心は穏やかだった。
日本中の視線が渋野に集まるが、小祝にとっても大事な凱旋試合となる。先月下旬のサマンサタバサレディースでツアー初優勝。それでも、本人は「優勝したという実感が湧かなくて…。あんまり強くなってないです」とあっけらかん。ただ、ぶれないメンタルこそが小祝の持ち味。“らしさ”全開で臨むつもりだ。
meijiカップは自らの原点でもある。ツアー初参戦となったのが13年の同大会。2日間計146の55位タイで予選落ちし、悔しさと同時にプロツアーの厳しさも味わった。会場の島松Cは自宅から車で10分ほど。幼少時から使用するなど、小祝は「自分を育ててもらったコース」。原点回帰の大会で頂点を見据える。
現在のマイブームは「パズル」で、ディズニーの人気キャラクター・リトルマーメイドの「アリエル」を作成中だと明かす。「すごく肩がこる。難しくてイライラする」と小祝。それでもシーズン中のちょっとしたストレス解消の一助となっている。「優勝は目指しているが、まずはしっかりと予選Rでいいプレーがしたい」。マイペースを貫き通せば、地元Vも“アリエル”はずだ。(清藤 駿太)
◆小祝 さくら(こいわい・さくら)1998年4月15日、札幌市生まれ。21歳。8歳から母・ひとみさんとゴルフレッスンに通い始める。北広島大曲中3年時の13年、meijiカップでツアー初出場。飛鳥未来高卒業後の17年にプロテスト合格。初のツアー本格参戦となった18年は、トップ10に13回入り、755万7442円の賞金を獲得。家族は母と弟。158センチ、58キロ。趣味は食べること。