深堀、濃霧も“心眼ショット”で3差6位発進


シニア初優勝を目指す深堀(日本プロゴルフ協会提供)

シニア初優勝を目指す深堀(日本プロゴルフ協会提供)

 ◆男子プロゴルフシニアツアー ファンケルクラシック第1日(23日、静岡・裾野CC)

 今大会初出場の深堀圭一郎(50)=フォーラムエンジニアリング=が5バーディー、3ボギーの70で回り、首位と3打差の6位と好発進した。終盤「レギュラーツアーなら100%中断」という濃霧にも全く動じずにプレーを続ける大先輩たちに圧倒されながらも“新人”は大健闘。シニア5戦目で初Vのチャンスをつかんだ。レギュラーツアー2001年&03年賞金王の伊澤利光(51)=フリー=ら3人が5アンダーで首位。

 富士の裾野に広がるコースは真っ白だった。シニア1年目の深堀や、レギュラー48勝&シニア5勝の中嶋常幸(64)らの組が17番パー3(185ヤード)にやって来た時、濃霧によって視界は100ヤード以下となった。

 「グリーンが全く見えない。どこに打てばいいのか…。レギュラーツアーなら100%中断。でも、シニアの先輩たちは誰も中断するつもりもなかった。オナーの中嶋さんは、『オレが先に打つからよく見とけ』と。すごい」。シニアの世界に圧倒されつつ深堀が6アイアンで放ったショットは霧の中へと消えた。グリーンに行ってみると、ボールはピン筋の奥8メートルに。悪条件にもパーで切り抜け、「ピンが全く見えない中で、いい球が打てた。ピンが見えなくても打てるものなんですね。勉強になりました」と、爽やかな笑みを浮かべながら、新境地の“心眼ショット”を振り返った。

 レギュラー通算8勝の深堀は今季からシニアに参戦し、今大会は初出場。「深堀さん、カッコいい!」と熟女ギャラリーから歓声が上がるなど、人気抜群だ。ここまで4戦で9位が最高。奥が深いシニアツアーの“洗礼”を受けつつ、ビッグトーナメントで初優勝を狙う。(竹内 達朗)

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