石川遼、史上6人目3戦連続Vへ5差7位「チャンスある」


 ◆男子プロゴルフツアー RIZAP・KBCオーガスタ第2日(30日、福岡・芥屋GC)

 第1ラウンド(R)の残りと第2Rを行い、33人がホールアウトできず日没順延となった。16年大会王者の石川遼(27)=カシオ=は計25ホールとなった長丁場で第1R、第2Rともに67をマーク。通算10アンダーの暫定7位で、ツアー史上最多に並ぶ6人目の3戦連続優勝へ好位置につけた。第2Rで大会コース最少ストロークタイの63をマークした比嘉一貴(24)=フリー=が、15アンダーで暫定首位。

 ゴルフ場内に音楽が鳴り響くなど「夏フェス」がテーマの大会を“石川劇場”が盛り上げた。開演は第2Rの6番パー5。ドライバーの第1打を左の松林へ曲げたが、第2打で地面と横に伸びた松の間の約50センチを通した。フックのかかったボールはフェアウェーの真ん中へ。残り150ヤードからピッチングウェッジで3メートルにつけてバーディーだ。一瞬にしてピンチをチャンスに変えた技と勇気に、ギャラリーは沸き上がった。

 「(第2打は)左足下がり(のライ)だったので、木の上を行こうとした時に、思ったよりも上がらなかったら怖いなと思って。低く木の下を通す方が確実かなと思った」

 第1Rの残り7ホールを合わせ25ホールの長丁場だった。午前8時に出て9時半ごろに第1Rを終了。約1時間後にスタートし、3時過ぎにホールアウト。第2Rはボギーなし。ドライバーが曲がるホールも見られたが、前週から引き続きアイアンショットは安定感抜群だ。「こういう位置でやれているのは、全体的に自分のゴルフ自体が底上げされてきているのかな」と胸を張った。

 16年大会は初日から首位を走っての完全V。この日もパー5で5つ伸ばし「自分の中で、ここはパー68。パー5の4つは取って、そこからが勝負。土日次第で優勝争いに絡めるチャンスはあると思う」と自信を見せた。

 昨年大会は連日30度超えの猛暑で熱中症となり、点滴を打って強行出場したが7位。ダメージは大きく、翌週の大会は欠場を余儀なくされた。今大会は気温27度にとどまっているが、プレーの合間に水分補給を徹底するなど、教訓を生かしている。「(7月に優勝した鹿児島での)日本プロの方が暑く感じましたね。あとはロングパットと、100ヤード前後の距離感かな」。充実感を漂わせ、ツアー史上6人目の3戦連続Vに挑む。(榎本 友一)

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