渋野日向子、8差20位後退も観客は神対応にジ~ン…「殺人ボール」直撃も直筆サインボールプレゼント 


9番、ティーショットの打球が当たったギャラリーに向かって謝罪する渋野

9番、ティーショットの打球が当たったギャラリーに向かって謝罪する渋野

 ◆女子プロゴルフツアー デサント東海クラシック第2日(21日、愛知・新南愛知CC美浜C)

 首位と6打差8位からスタートした渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は4バーディー、2ボギーの70で回り、通算5アンダーに伸ばしたが、8打差の20位に後退。ボールが男性ギャラリーの背中に当たるアクシデントがあったが、誠意ある対応で逆に感謝された。海外メジャーAIG全英女子オープン覇者は成績以上の存在感を発揮した。賞金ランク2位の渋野に約1953万円差をつけてトップを走る韓国の申ジエ(31)=スリーボンド=が通算13アンダーで首位をキープ。

 渋野いわく「殺人ボール」が、ロープを越えて観衆エリアに飛んだ。9番の第1打は左に曲がり、男性ギャラリーの背中を直撃。「先週も(観衆エリア)に打ち込んだけど、当ててしまったのは初めて」という渋野は、謝罪した上でサインボールをプレゼントした。「ボールを渡しても、どうにもならないのですが、『ありがとう、頑張ってね』と言ってもらった。殺人ボールを打ってしまったのに怒りもせず、感謝されてしまった。申し訳ありません」と、恐縮した表情で話した。幸い大事には至らず、渋野の誠意ある対応に周囲からは温かい拍手が湧き起こった。

 スコアを2つ伸ばしたが、8位から20位に後退。成績は今ひとつだったが、ゴルファーとしてよりも、人としての真価を発揮した。

 首位とは8打の大差。しかも、トップに立つのは賞金ランクトップの申ジエ。「コース記録なんぼですか? 63? 無理です。悔いの残らないように攻めていきます」。逆転Vは難しくなったが、最後まで全力を尽くす。(竹内 達朗)

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