渋野日向子 チップイン、ダボ、木直撃“劇場型ゴルフ” 国内メジャー2勝へ「攻めたい」


8番ショートで、第2打のバンカーショットを直接カップに入れバーディーを奪った渋野(カメラ・豊田 秀一)

8番ショートで、第2打のバンカーショットを直接カップに入れバーディーを奪った渋野(カメラ・豊田 秀一)

 ◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第3戦 日本女子オープン第1日(3日、三重・白山ヴィレッジGCクイーンC)

 全英女子オープン優勝の渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は8バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの5アンダー、67で首位と3打差の7位。攻めてチップインバーディーあり、ダブルボギーありの“劇場型ゴルフ”で、初日の大会史上最多7640人を沸かせ、国内メジャー2勝目へ好発進した。メジャー連勝を狙う同組の畑岡奈紗(20)=森ビル=が同スコア。東京五輪女子代表コーチ・服部道子氏(51)も熱視線を送った。

 渋野得意の攻撃的ゴルフを披露した。「ショットの調子が今年一番いいと思ったくらい。チャンスはだいたい決められた」。フェアウェーを外したのは1度だけ。ピンを狙って前後半に4バーディーずつを量産。前回のメジャー、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(9月)で17打差をつけられた黄金世代トップの畑岡と回り、バーディー合戦でともに67をマークし、大観衆を盛り上げた。

 「雰囲気もいいし、すごく回りやすかった。楽しかった」。8番パー3はバンカーからチップインバーディーを決め「はねて入ってくれてラッキーだった」。畑岡、海外メジャー2勝で前年覇者の柳簫然(29)=韓国=とハイタッチした。一方で、第2打を左の林に打ち込んだ6番パー5は痛恨のダブルボギー。9番は第2打を木に当ててしまい、表情をしかめた。

 出入りのある劇場型ゴルフにも「ダボはしゃあないか」と“しぶこ節”で切り替え、雨が降った後半はボギーなしでスコアを伸ばした。青木翔コーチ(36)は「『お友達』のダボはあったけど(笑い)。3人で刺激し合って、いいラウンド」と評価し「明日からも超攻撃ゴルフでいく」と予告した。

 世界ランク6位・畑岡、同11位・渋野と東京五輪出場圏内の2人がいる注目組には女子代表の服部コーチが視察した。この日は数ホールだったが、「しっかりチェックしていく」と、第2日(4日)は9ホール程度つく予定となっている。

 2週前の優勝で賞金1億円を突破し、最年少賞金女王へ照準を定めた。トップの申ジエ(31)=韓国=と約1126万円差の2位。「この日並み(5アンダー)のスコアを出さないと上位に食い込めない。明日も攻めたい」と、国内メジャー2勝目へスタイルを貫く。(岩原 正幸)

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