“しぶこの親友”大里桃子、奈紗に食らいつく 初メジャー&2勝目へ首位に並ぶ


18番、第2打を放ち笑顔を見せる大里桃子(カメラ・豊田 秀一)

18番、第2打を放ち笑顔を見せる大里桃子(カメラ・豊田 秀一)

 首位に1打差2位から出た、ツアー1勝の大里桃子(21)=伊藤園=が4バーディー、ボギーなしの68で回り、日米通算7勝の畑岡奈紗(20)=森ビル=と並び、通算15アンダーで首位に浮上した。1998年度生まれで黄金世代の大里は、6位の親友・渋野日向子(20)の活躍に刺激を受け、2人だけで回る最終日最終組で、世代の筆頭格・畑岡との直接対決に挑む。

 大里が食らいついた。前半で3つスコアを伸ばしたが、後半は17番までパーが続く我慢のプレー。迎えた最終18番(パー5)は、先に上がった畑岡を1打差で追う展開。残り230ヤードで3ウッドを握ると2オンに成功。イーグルパットは外したが、バーディー締めで首位の畑岡に並んだ。昨年は予選落ちした大会で「ここまでいい成績が出るとは思わなかった」と喜んだ。

 今季は互いに「ライバルであり親友」と話す渋野が、8月の全英女子オープンを制して一気にスターに躍り出た。親友の飛躍はうれしい反面、悩みの種になっている。メディアでは「大里」ではなく「しぶこの親友」と報じられ、観客にも声を掛けられる。「私にもプライドがある」と反骨精神をのぞかせる。

 今季賞金ランクは58位。来季のシード権獲得に力が入る。そこで親友を参考にした。渋野が全英のラウンド中「タラタラしてんじゃね~よ」など駄菓子を食べて話題になったが、最近は大里もまねて、ラウンド中にグミを口にする。キャディーの父・充さん(53)は「顎を動かしたりしてリラックスしている」とうなずく。

 2人1組で回る最終日最終組は、黄金世代をリードする畑岡との対決に挑む。「爆発力のある人。女子オープン勝って、連覇して… 格上です。付いていって競えるように」。昨年8月以来の通算2勝目&メジャー初タイトルへ、全てをぶつける。(宮下 京香)

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