畑岡奈紗の快挙を支えた34歳差の“相棒”


 ◆女子プロゴルフツアー 今季メジャー第3戦・日本女子オープン最終日(6日、三重・白山ヴィレッジGCクイーンC=6479ヤード、パー72)

 首位タイから出た畑岡奈紗(20)=森ビル=が6バーディー、3ボギーで出場全選手唯一の4日間60台となる69をマーク。通算18アンダーで2位以下に4打差をつけて、最年少20歳266日でのメジャー4勝目をつかんだ。「去年3連覇できず、悔しい思いを持ってこの1年やってきた。すごくうれしい気持ちです」と喜びを語った。

 国内メジャー2連勝の偉業達成には、今季からキャディーを務める、グレッグ・ジョンストン氏(54)の存在があった。9番の第1打を打つ前には、前の組が詰まっており、約19分間待った。フラストレーションがたまる間にも思えたが、畑岡はグレッグ氏と終始笑顔で談笑していた。「グレッグから『もうすぐ僕は結婚20周年なんだけど、妻に何をプレゼントしたらいいかな?』と聞かれて『私は結婚していないから分からないよ』と答えたりしていた。ずっとプレーの話をしているとお互い疲れるので、気を使ってくれている」と、ラウンド中のサポートに感謝した。直後の9番は集中力を維持して、第2打をピン30センチに寄せるスーパーショットで、ギャラリーを沸かせ、バーディーを奪った。

 キャディー歴35年で大ベテランのグレッグ氏。岡本綾子氏を2度担いだことがある。スポーツ歴はバスケットボールで、NBAドラフトで日本人初の1巡目指名を受けたウィザーズの八村塁(21)の大ファンだ。「I love Basketball.Rui Hachimura…素晴らしい!」。勤勉で明るい性格に加え、17歳の娘がおり、同年代の畑岡とのコミュニケーションを慣れた様子で図る。畑岡は「すごく頼りにしています」と信頼を寄せる。

 今季残りについては「(米ツアーの)アジアシリーズが再来週から始まる。あと2勝できるように頑張りたい。最終戦のCMEツアー選手権(11月21日~24日、米フロリダ州)は大きな大会なので照準を合わせたい」と畑岡。34歳差の“相棒”とさらなる飛躍を目指す。

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