渋野日向子、初球が観客直撃しお詫びのサイン…「僕にも当てて」シニアファン出現


サスペンデッドとなり、練習グリーンでパター練習する渋野

サスペンデッドとなり、練習グリーンでパター練習する渋野

 ◆女子プロゴルフツアー NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 第2日(25日、兵庫・マスターズGC=6510ヤード、パー72)

 降雨による2時間17分の中断の末に日没サスペンデッドとなり、33人が競技を終えられなかった。49位で出た渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は15番まで終えて6バーディー、1ボギーと伸ばし、通算4アンダーで暫定6位に急浮上。稲見萌寧(20)=都築電気=が10アンダーで暫定首位をキープした。26日は第2日の残りを消化した後に決勝ラウンドが行われる。

 いきなりのアクシデントも力に変えた。渋野は1番のティーショットが左に曲がり、観客の男性を直撃。「打った瞬間は当たると思ってなくて…。申し訳なかったです」とすぐおわびに走ったが、幸いにも球は男性の体に跳ね返ってフェアウェーへ。渋野がボールにサインを書き込んで男性にプレゼントすると「僕にも当てて」「俺も当たりたい」とシニアファンが殺到し、周囲は爆笑に包まれた。

 逆にリラックスできたのか、その後の第3打を1メートルにつけバーディー発進。日没寸前の15番でも1メートルを沈めて、15ホールで6バーディーを奪取。降雨で約2時間40分もスタートが遅れた影響を感じさせない“しぶこチャージ”を見せ「昨日よりは修正できている。最近にしてはパッティングも距離感が合って、いい感じ」と初日の49位から挽回した。

 今大会は優勝賞金が3600万円と高額で、目標に掲げる賞金女王争いを左右する大事な一戦。「明日も(観客に)当たったらスミマセン」とちゃめっ気たっぷりに話す一方で、空が暗くなっても入念にパター練習を続けた。「あと2日と3ホールはいい形で終わりたい」。持ち前の明るさで勝利の女神を振り向かせる。(筒井 琴美)

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