◆米女子プロゴルフツアー スウィンギングスカート台湾選手権最終日(3日、台湾・ミラマーゴルフCC=6504ヤード、パー72)
47位から出た渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は6バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの69で通算3アンダー、39位で終えた。10番から出て、イーブンで迎えた18番はグリーン左手前バンカーからの第3打をミスし、ギャラリースタンドの看板に当ててしまうまさかの“ホームラン”。続くラフからの第4打もカラーで止まったが、ここからチップインパーでおさめた。
「(18番は)ダフるわ、トップするわ、看板当てるわ。冷や冷やする。“壁ドン”ですよね。ええ音した」と苦笑いした。後半は、5番のダブルボギーがあったものの5バーディーとスコアを伸ばし、初日に続いて今大会2度目の60台を記録した。
全体を振り返り、「4日間の中では一番収穫があった。成長したのが周りからも見える内容だった。難しいアプローチがいくつかあった。今までは乗らないところで1・5メートルとか(に寄せて)パーを拾えてというのがあった。なかなか日本にはない芝ですごくいい勉強になった」と手応えを明かした。
8月に優勝したメジャーのAIG全英女子オープン以来、2度目の米ツアーで得た収穫と課題をそれぞれ挙げた。「収穫は、アプローチの種類が増えた。風対策の低いボールもだんだん距離が合ってきて、これから風の強い時は生きる。課題は、これだけ差がつけられてる(現時点でトップと15打差)。ショット力も、ロングパットを入れる技術も必要。一番はパッティング」と話した。
ラウンド中、オーストラリア人の同組選手から「いつもスマイルでいい選手だね」と声を掛けられた。渋野は来季、国内ツアーを主戦場とすることを決めているが「来年こないの? 来たら大歓迎するよ」とも言われたという。
今週は台湾で名所の九ふん(きゅうふん)の観光やショッピングモールに出掛けたり、リラックスして過ごした。「昨日はゲーセンも行きました。(人気キャラクターの)ぐでたまも取りました。かなり気分転換というか、この1週間自由に過ごせた」と振り返った。「米ツアーの雰囲気もいい。台湾の人にも『日向子がんばれー』と言ってもらえて、うれしい」と続けた。
前日には大会主催のスウィンギングスカート・王会長との会話の中で「『台湾のしぶこ応援団を作って盛り上げたい』とおっしゃっていただいた」と明かした。「(推薦で)呼んでいただいてこの1週間ホント勉強になった。会長には感謝、台湾の人にも感謝です」と締めくくった。