◆女子ゴルフ 最終プロテスト(8日、岡山・JFE瀬戸内海GC
1オーバー18位タイまでの21人が合格した。2000年度生まれ・ミレニアム世代の安田祐香(18)は73で通算5アンダー4位で一発合格。1つ下の高校3年世代からも山下美夢有(みゆう)、西郷真央、笹生(さそう)優花(いずれも18)の3人が合格した。開催時期が7月から11月に変わり、受験可能年齢も18歳から17歳に引き下げられた今回のプロテストを岩原記者が「見た」。
今回は規定の変更で合格は狭き門となった。ミレニアム世代で国際経験豊富な安田、西村、吉田は一発合格。これまで日本女子プロ協会の非会員でも受験可能だった、今月下旬から始まる来季ツアー優先出場権を懸けた予選会への出場が今年から会員のみとなり、山路、アン・シネら単年登録の選手も多く参加した。
激戦の中、3人の高校生が合格した。昨年までなら8か月後の来年7月までプロ入りを待たなければならず、高校卒業後、数か月の“無職”の期間が課題となっていたため、受験年齢引き下げに踏み切った背景がある。山下(大阪桐蔭高)が「高校生でプロになれてうれしい。目標は賞金女王」と目標を掲げれば、日本アマ優勝で尾崎将司(72)のまな弟子でもある西郷(千葉・麗沢高)は「うまい選手より強い選手になりたい」と語った。
レギュラーツアーでも毎週のようにアマチュアが上位に顔を出すなど、女子ゴルフ界は低年齢化が進む。早くから海外に目を向ける選手も増えている。下部ツアーの活性化やリランキング(出場優先順位見直し)の導入も全ては競争力向上のため。合格した選手は息つく暇もなく、予選会で上位通過を目指し、自身の“職場”を確保しなければならない。(岩原 正幸)
安田(アジア太平洋女子アマ優勝の逸材は4位で通過)「大山志保さんのように長く活躍できる選手になりたい」
吉田(左手親指負傷を乗り越え、12位で合格)「受からないと何も始まらないと思っていた」
◆最終プロテスト 4日間72ホールのストロークプレーで争い、合格者は今月下旬から始まる来季ツアー優先出場権を懸けた予選会に出場できる。今回のみ、合格順位より2打差(25位タイ)までの選手も予選会の第1ステージ(S)に出られる。トップ通過のイ・ソルラは特典で、予選会のファイナルSから出場できる。