宮里優作、首位発進 欧州ツアーのシード失い国内2戦目「もう一回欧州に挑戦したい」


9番で富士山をバックに第2打を放つ宮里優作。初日5アンダーで首位に立った(カメラ・今西 淳)

9番で富士山をバックに第2打を放つ宮里優作。初日5アンダーで首位に立った(カメラ・今西 淳)

 ◆男子プロゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ 第1日(14日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 今季まで欧州ツアーに本格参戦していた国内通算7勝の宮里優作(39)=フリー=が5バーディー、ボギーなしの65で5アンダー、2年ぶりの首位発進となった。2年目の欧州ではポイントランク170位で来季シードを失った状態だが「いろんなルートからもう一回欧州に挑戦したい」と、意欲は衰えない。賞金ランク3位の石川遼(28)=カシオ=は7オーバーで84人中74位と出遅れた。

 宮里は前半の10番で7メートルを沈めると、13番で6メートル、15番で7メートルと次々にミドルパットを沈めた。パーオン率83・33%で全体1位とショットとパットがかみ合い、「久々に5アンダーが出た。全体的に安定していた」と、17年マイナビABC選手権以来の首位発進に表情を緩ませた。

 10月末にポルトガルで自身の欧州でのシーズンを終え、国内は2戦目。地元・沖縄の前週は「時差ボケがひどくて寝られなかった」と予選落ちに終わったが、「今週は大丈夫。すごく元気です」とうなずいた。

 本格参戦2年目となった欧州ツアーでは、26戦中17戦で予選落ちし、シード権を失った。「1年目(18年)の最初はやれる自信が出てきたけど、去年の5月にぎっくり腰になり、全く予選を通らなくなった。苦しかった」。腰痛を抱え、スイングが崩れた状態での転戦生活を振り返った。

 それでも「いろんなルートからもう一回欧州に挑戦したい」と意欲を示した。「毎週国が変わるので日本にはない文化が見られて楽しい。コースを見たいのもあり、感心することが多い」と魅力を語った。

 来季は国内に主戦場を戻す選択肢も頭に置きながら、2月に行われるアジアンツアーの予選会(Qスクール)受験を視野に入れる。「ベースは日本の方が多いかもしれないけどQスクール次第」と、欧亜共催試合から欧州ツアー復帰への道を探るという。

 賞金王を獲得した17年末には世界ランク50位以内で、翌18年のマスターズに初出場したが、現在世界ランクは707位に下降。宮里は「向こう(欧州)に行って、自分に必要なものがはっきり見えている。どのコースに行ってもうまい選手にならないと」。国内8勝目を再挑戦への足掛かりとする。(岩原 正幸)

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