【古閑美保の目】渋野は逆転のチャンスが十分ある


6番、バーディーパットを沈めた渋野日向子

6番、バーディーパットを沈めた渋野日向子

 ◆女子プロゴルフツアー LPGAツアー選手権リコー杯第3日(30日、宮崎・宮崎CC=6535ヤード、パー72)

 17位から出た鈴木愛(25)=セールスフォース=は4バーディー、2ボギーの70で回り、通算1アンダーで首位と6打差12位に浮上した。3差3位で出た、賞金ランク3位の渋野日向子(21)=RSK山陽放送=が5バーディー、4ボギーの71で回り、通算5アンダーの3位をキープした。

 渋野さんは逆転のチャンスは十分あります。トップに立って追いかけられるよりも気分的には楽で、ある意味いい位置なのでは。最後は悔しいし不本意ですが、終わったことくらいに思っているでしょう。

 賞金女王への最低条件は単独2位以上ですが、負けて他の結果次第で女王になっても自分のうれしい形ではないでしょう。この位置にいるなら、もちろん優勝しか狙っていないと思う。鈴木さんも3日目に70と頑張り上位に来るだろうから、渋野さんは優勝しかない。

 2008年大会、私は3打差6位から最終日に68で回り、逆転優勝して賞金女王になりました。最終組の4組前で上と離れていたこともあり「いいスコアで今年一年を終わりたい」と考えていた。前半伸ばせず、13番から4つバーディーを取り、後ろが崩れて結果的に勝つことができた。何も意識せず、いい形で終わろうというだけでした。

 先にスタートする鈴木さんは上位が崩れればどうなるか分からない位置です。このコースはどうにでもなる。ハーフターンで首位と5打差以内なら、その後の展開は予想できずチャンスはあります。上位では落ち着いてプレーしているペ・ソンウ選手が怖い存在です。(2008年賞金女王)

最新のカテゴリー記事