◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー 今季メジャー最終戦 LPGAツアー選手権リコー杯最終日(1日、宮崎CC)
首位と2打差3位から出た、賞金ランク3位の渋野日向子(21)=RSK山陽放送=は3バーディー、1ボギーの70で回り、通算7アンダー2位タイと奮闘も約757万円及ばず、ツアー史上最年少21歳16日での逆転賞金女王に届かずにランク2位に終わった。18番では、AIG全英女子オープンを含め日米5勝とシンデレラストーリーを駆け上がった1年を象徴するように“しぶこスマイル”のバーディーで締めた。5位の鈴木愛(25)=セールスフォース=が2年ぶり2度目の賞金女王に輝いた。
渋野が“東京五輪金メダルプラン”を構想していることが分かった。青木翔コーチ(36)は「まずは五輪出場権と金メダルを目指すためにやりたい」と家族、マネジャーらで構成する“チームしぶこ”の目標を示した。渋野は女子ソフトボール日本代表エースの上野由岐子(37)に憧れており「一緒に出られたら最高」と語っている。
オフなしで2日から再始動し、地元・岡山にトレーナーを帯同させて体づくり中心のトレーニングを行う。来年2月の米ツアーが来季初戦となる見込み。渋野が会見で「推薦をもらえるかどうか」と話した同20日開幕のホンダLPGA(タイ)から、既に出場資格を持つ同27日開幕のHSBC女子チャンピオンズ(シンガポール)の連戦が有力だ。年明けには海外で合宿する予定。候補地には昨年も行ったタイが浮上する。課題のアプローチや「縦の距離感が合わない。左右にブレる」というショットの向上へ、コーチと取り組んでいく。
チームは今秋に最大の目標として「5大メジャーの全制覇」達成を定めた。8月に全英女子オープンを制しており、全米女子オープンなど残り4つのメジャーを10年がかりでつかみにいく。本人は目標達成時には引退することも周囲に明かしている。青木コーチは「前人未到の記録に、一歩一歩足元を見てやっていきたい」と見据えた。
◆東京五輪ゴルフ 女子は20年6月30日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ランク上位60人が出場権獲得。〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含み最大2人が出られる。女子は20年8月5日から4日間、埼玉・霞ケ関CC東Cで72ホールストロークプレーの個人戦で競う。16年リオ五輪で初出場した日本女子は野村敏京4位、大山志保42位だった。