石川遼、耐えた4差8位 ドライバー絶好調フェアウェー率全体2位64・29%


セーター姿でホールアウトした石川

セーター姿でホールアウトした石川

 ◆男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第2日(6日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 23歳210日での大会最年少優勝を狙う星野陸也(フリー)は1イーグル、1バーディー、2ボギーの69をマークし、通算6アンダーで単独首位を守った。ズボンが破れるアクシデントを乗り越え、優勝した際には対戦を熱望する卓球の張本智和ばりの「チョレイ!」披露にも意欲を見せた。石川遼(28)=カシオ=は3バーディー、3ボギーの70と粘り、2アンダーで首位と4打差の8位に踏みとどまった。

 気温が初日の13・3度から9・4度まで冷え込んだ真冬の東京よみうりで、石川は今季米ツアーを含め22試合目で初のニット帽姿でコースに現れた。「耳が寒くないだけで違う」。6番でグリーン左からOKに寄せて初バーディー。普段は帽子かサンバイザーでのプレーだが、この日は観客から「ナイスバーディー」の声援を受けても、返事の合図として触るつばがなかった。「きょうは空振りがあったかも」。ぎこちなく、うなずいて応えた。

 前週からの風邪が完治していないにもかかわらず「動きやすいから」とセーターの下は半袖でプレーした。寒さで「球が飛ばない」と叫ぶ選手が続出する中、平均飛距離は初日から18ヤード伸びた290ヤードで、フェアウェーキープ率も全体2位の64・29%。「ドライバーはいい感じ」と好調ぶりを示した。7日は悪天候が予想され、最高気温は5度の見込み。半袖は寒さに慣れるため「あしたを見越して、あえて」と得意げに語った。

 15年大会のメジャー初制覇時にタッグを組んだ佐藤賢和キャディー(39)を1年ぶりに起用。7番でバーディーパットを打つ前に何度もラインを確認していた姿を見て、佐藤氏はペットボトルの水を手渡した。受け取って口に含んだ石川は平静を取り戻し、3メートルを沈めた。「“鎮静剤”です」と佐藤氏。石川も「普通に感じさせるサポートはさすが」と感謝した。

 4年ぶりの大会制覇を果たせば、生涯獲得賞金は10億円を突破する。前週から「SWANS」の新しいサングラスを片時も外さず、集中モードに入る。第3ラウンドは昨年と同様に賞金ランク1位のショットメーカー・今平との同組対決だ。「いいクオリティーのショットを打ち続けることが大事」。雨にもみぞれにも負けず、上だけを見つめていく。(宮下 京香)

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