畑岡奈紗、五輪イヤー「いいスタート」 2日がかりのPO7ホール目で敗戦も2位に満足


畑岡奈紗

畑岡奈紗

 ◆米女子プロゴルフツアー開幕戦 ダイヤモンドリゾーツ・チャンピオンズ最終日(20日、米フォーシーズンズ・クラブ)

 畑岡奈紗(21)=フリー=が昨年3月以来の4勝目を逃し、2位となった。通算13アンダーで3人が並んだプレーオフ(PO)は4日間で収まらず、現地時間20日午前8時(日本時間同午後10時)に6ホール(H)目から再開。最後は7H目でバーディーを奪ったガビー・ロペス(メキシコ)との一騎打ちに惜しくも屈した。それでも、東京五輪イヤーの開幕戦から優勝争いに絡み、底力を示した。

 五輪イヤー初戦から畑岡は2位と好結果を出した。月曜日決戦はPOの6H目から再開。前夜(20日)は最終ラウンド後に、POを5H戦った高ぶりが静まらず「なかなか寝つけなかった」といい、この日は午前4時に目が覚めた。

 畑岡、ロペスの2人ともパーを取る我慢比べの展開の中で迎えた7H目、先に7メートルのバーディーを奪ったロペスに対し、3メートル半のチャンスにつけていた畑岡のバーディーパットは左に外れ、勝負あった。「集中はできていた。決めにいかないといけなかった。ただ、うまく打てなかった」と悔しさをにじませた。

 2日がかりの死闘を終え、「7ホールの長いPOは初めての経験。風も強く寒さもあり距離感が難しかった」と振り返った。負けはしたが、開幕戦から手応え十分の内容で「パッティングが思うように決まらず、あと1パットでも決めていればというのはあるけど、開幕からこれだけいいスタートが切れるとは思わなかった。ピンチもある中、粘り強いプレーができた」と前向きに語った。

 3打差3位から出た前日の最終Rはフェアウェーは1度、グリーンは4度しか外さず、4バーディー、1ボギーの68。ロペス、リオ五輪金メダルの朴仁妃(韓国)との3人のPOに持ち込んだ。211ヤードと距離の長い18番パー3で繰り返し行われたPO2H目では唯一グリーンを外したが、3メートルのパーパットを決め「かなりピンチだったが、決められたのは大きな一歩」とうなずいた。

 オフに上半身を強化し、実戦で「スイングが少し力強くなったのと、安定感が出た」と手応えを得た。金メダルを目標に掲げる東京五輪までおよそ半年。日本の第一人者は、大会後には世界ランク6位からの上昇が確実だ。23日からは第2戦のゲインブリッジLPGAに出場する。「ショットの調子はいいので、あとはショートゲーム。優勝できるように頑張りたい」。特別なシーズンの開幕戦で確かな成長と底力を示し、自信を深めた。

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