ショーン・ノリス「日本恋しい」2年連続国内男子ゴルフツアー賞金2位 母国・南アフリカから思い


長男ジェイデン君(右)との時間を満喫するノリス(本人提供)

長男ジェイデン君(右)との時間を満喫するノリス(本人提供)

 国内男子ゴルフツアーで2018、19年賞金ランク2位の南アフリカのショーン・ノリス(38)=JOYX=が18日までに母国からオンラインでインタビューに応じた。日本ゴルフツアー機構(JGTO)は17日、コロナ禍で4月以降のツアー10大会が中止・延期となったことを踏まえ、20―21年シーズンの統合を決定。再開は最短で8月20日以降だが、賞金シード選手の約半数が外国勢で入国制限問題が立ちはだかる。来日がかなわない今の心境を率直に語った。(取材・構成=岩原 正幸)

 ノリスは昨年末の最終戦・日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催)を4位で終え、南アフリカのプレトリアに帰国した。今年1月からは中東、メキシコなどで欧州ツアー、米ツアーに参戦。しかし、3月以降は試合がなく、4月からの日本ツアーも中止が続く状況だ。南アフリカは新型コロナの感染者が7万6000人以上となった。

 「南アの街も約2か月間、ロックダウンしていました。最近はようやく緩和され、今月中旬からゴルフ場も開いた。自宅では1歳7か月の長男と過ごして、いい時間になっている。庭にネットを張り、練習を続けていたけど、ここ2週で、やっと練習場で球が打てるようになったんだ」

 日本ツアーは、外国人選手が賞金シード65人中31人を占める。再開は最短で8月20日開幕の長嶋茂雄招待セガサミーカップ以降だが、外国人シード選手の80%(24~25人)が入国できる段階での再開を目指しており、ハードルは高い。時松隆光選手会長(26)ら日本人選手からも「不公平な選手が出ないように」という意見が出ている。

 「そうやって日本の選手が言ってくれるのは光栄。日本人は周りの人間に対して尊敬の念を持ち、礼儀正しい。私はそこが大好きだ。早く日本ツアーで試合に出たい。日本が恋しい。もちろん、おいしいご飯(特に焼き肉、しゃぶしゃぶ)も!」

 賞金ランクは2年連続で2位。次こそは…の思いは強い。20―21年シーズン統合で目標は。

 「ツアーに出る限りは賞金王を狙っている。ただ、こういう状況なので、(今年)日本の試合に出られるなら1回か2回、優勝できたらうれしい。メジャーは(8月の)全米プロと(9月の)全米オープンは出たいと思っている。11月のマスターズの初出場も狙いたい」

 ◆ショーン・ノリス

 ▼生まれ、サイズ 1982年5月14日、南アフリカ・プレトリア生まれ。38歳。188センチ、100キロ。家族は妻と1男。

 ▼ゴルフ歴 7歳から始め、2002年にプロ転向。母国のサンシャインツアーで2勝。15年にアジアンツアー参戦。16年2月の日亜共催・レオパレス21ミャンマーオープンで優勝し、日本を主戦場に。ツアー通算4勝。世界ランク61位で同国4番手、逆転で2枠の東京五輪出場を狙う。

 ▼小技が得意 昨年は平均パット数1・7324でツアー1位。平均飛距離は295・69ヤードで21位と、飛ばし屋ではない。

 ▼ラガーマン 中学生までゴルフと並行してラグビーも。ポジションはフランカーとFBでゴールキックが得意だったという。15年に日本が南ア相手に金星を挙げた試合を振り返り、「その後、僕はアジアンツアーで優勝して日本に。日本との関わりができて縁を感じているんだ」。

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