女子ゴルフの渋野日向子(21)=サントリー=が5日、チャリティーマッチ「女子ゴルフ黄金世代×WOWOWスペシャルマッチ2020」に登場。98年度生まれ「黄金世代」の6人が出場した対抗戦で、勝みなみ(22)=明治安田生命=とのペアで3チーム中2位。ショットがダフる場面も見られ「今日はいいところなし」と反省した。変則の6ホールで争い、河本結(21)=リコー=、小祝さくら(22)=ニトリ=組が優勝し、原英莉花(21)=日本通運=、大里桃子(21)=伊藤園=組が3位だった。
WOWOWで生中継された、医療従事者への支援を目的としたチャリティーマッチ。会場の千葉・成田ヒルズCCから渋野の祈るような声がお茶の間に届いた。ニアピンを競う池越えの5番パー3(164ヤード)。アイアンショットを放った直後に「ダフったよ。お願い、届いて!」と叫んだ。池ポチャは免れたが、ボールはピンまで20メートルのカラーで止まり「本当にごめんね」とペアを組んだ勝に“謝罪”した。
今季初戦のアース・モンダミンカップ(6月25~29日)での予選落ち後に迎えた初の「真剣勝負」。勝とのチーム名を「でいところにある でいこんてーてーてー」(岡山弁で台所にある大根炊いといての意味)と命名した。「雰囲気がすごくいいので、リラックスして回ることができた。しゃべりがさく裂しました」。途中、記念撮影するなど同学年との対決を楽しんだ。
3チーム中2位で終え「今日はいいとこなしだった。本当にかっちゃん(勝)に全部お任せして(私は)キャディーをやっていたようなもの」と反省しきり。それでも「風の時の打ち方を少し取り入れて、いいショットが打てた時もあった。池に落ちかけた時もあり、しっかり修正したい」と前向きに語った。
苦しむ姿を進化の途中とみる向きもある。解説の東京五輪ゴルフ日本代表女子コーチの服部道子氏(51)は、近い将来の米ツアー挑戦を見据え、オフの期間に肉体改造とスタンスを狭めるなどスイング改造をした渋野に「今こういう時期で思い切った取り組みをしている。フィジカルとクラブ(とスイング)がかみ合った時に非常に楽しみ」と期待した。8月20日開幕のAIG全英女子オープンの開催可否が未定だが「全英があったら頑張って2連覇してほしい」とエールも送った。
世界での活躍を目指す21歳は「皆さんにゴルフで笑顔を届けられるように」と明るさは忘れなかった。(岩原 正幸)