日本のプロゴルファー生誕100周年記念のイベントとして、国内男子ツアー51勝の青木功(78)、同48勝の中嶋常幸(65)、同30勝の倉本昌弘(64)の永久シード保持者3人が31日、静岡・太平洋クラブ御殿場コースで「ドリーム・チャリティー・ゴルフ」を開催した。
3人による「変則スクランブル方式」でパー4、パー5のティーショットは担当制で、セカンドショット以降は全員が打ってホールアウトを続けた9ホールマッチ。バーディー以上1つについて、100万円が御殿場市の新型コロナウイルス感染症対策推進基金に寄付される。
400ヤードの5番パー4、525ヤードの6番パー5、157ヤードの7番パー3、192ヤードの13番パー3、422ヤードの14番パー4、378ヤードの15番パー4、440ヤードの16番パー4、195ヤードの17番パー3、525ヤードの18番パー5の9ホールを使用して実施した。
6番では、3打目を中嶋がウェッジでピン右2メートルにつけてバーディー。13番では、青木がアイアンでの第1打をピン右5メートルにつけて、中嶋がバーディーパットを沈めて、右手を突き上げるガッツポーズも繰り出してギャラリーをわかせた。
この日が78歳の誕生日だった青木は、スタート前に花束の祝福を受けた。「78歳で、これだけの人の前でゴルフができてプロゴルファー冥利に尽きます。今日一日、楽しかったです」と感謝した。国内男子ツアーを主管する、日本ゴルフツアー機構の会長を務める。来週には“国内開幕戦”となるフジサンケイクラシック(9月3日開幕・山梨)が控える。「選手はもう8か月もゴルフが出来ていない。今まで我慢したものを出る人は目一杯、やりたい放題やって、感動を与えてくれたらいいなと思う」と国内男子ツアーの盛り上がりに期待を込めた。
応援に駆けつけた孫たちからの声援も受けた中嶋は「倉本は天才だったな、青木さんは凄かったなぁ、と昔を思い出せて楽しかったし、スポンサーもついて下さって、たくさんチャリティーができてうれしいですね。いい一日でした」と目尻を下げた。ゴルフの今後については「ゴルフというスポーツは素晴らしいと思っているし、100年、200年も続くと思うけど、それとは別に、プロスポーツとしてのゴルフが確立されたのはすごいことだと思います」と話した。
倉本は「プロ生誕100周年で、3人で記念チャリティーができてうれしかったですね。1980年代に競ってきたことが、今日プレーできたことでよみがえってきた感じがします」と振り返った。この日は約727人の観客が詰めかけ時折、3人の掛け合いにギャラリーの笑い声や拍手も聞こえた。「ギャラリーの方が居るのと、居ないのとでは全然違うもんだな、と感じましたね」と話した。
チャリティーマッチの詳しい模様は、10月30日21時~22時54分のBS―TBSの番組「プロゴルファー生誕100周年 青木・中嶋・倉本 ドリームチャリティーゴルフ」で放送される。