◆女子プロゴルフツアー TOTOジャパンクラシック指定練習日(6~8日、茨城・太平洋C美野里C=6554ヤード、パー72)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、米国女子ツアーと共催で行われていたが、今年に限り日本ツアーの単独で、無観客開催される。4日は指定練習日となっており、日本ツアー通算23勝で、2日に妊娠7か月で今大会に出場することを公表した横峯さくら(34)=エプソン=が会場入りして調整した。「ぽっこり」膨らんだおなかに両手をあてながら、「振りにくいというよりは、ちょっとおなかが重たいのかな。出るからには上位を目指して、妊娠中でも上位でやれるんだ、というメッセージになればいい」と、今季日本ツアー出場3戦目に向け、決意を語った。
約2か月前からおなかが膨らんできて、現在妊娠7か月。医師と相談した上で出場を決意した。「小さい頃からやっているゴルフなので、プレーする分には問題ないと言われています」と説明。「ラッキーなことに私はつわりがほとんどないんです。よく食べていますし。普段は10日に1回ぐらいはラウンドをしていて、振りにくいというよりはドライバーのキャリーが20ヤード落ちたかな。ゴルフウェアは上下ともLLになりましたね」とほほえんだ。
2015年から米ツアーを主戦場に戦い、今季は日本ツアーの出場権を保持していないが、今大会はロレックスランキング上位の資格で出場する。この日までのスポーツ報知の取材の中で、米ツアーでは「おなかが大きくて(も)プレーしている選手を何人も見ました」と明かしており、「考え方が変わった」という。14年4月に結婚した夫の森川陽太郎さんも「主人も同じ気持ちで」と決意を後押ししてくれた。
出産予定日は来年2月21日で「男の子です」と明かした。「名前は今考えているところです。ゴルフをやりたいと言ってくれたらやって欲しいけど、好きなものを応援したいです」。出産を無事終えたら、同8~9月頃に復帰の予定。「米ツアーで1勝、日本ツアーで永久シードという目標はこれまでと変わらずやっていきたい」と横峯。大きな決断をした女子ゴルフ界の先駆者が、強い気持ちでコースに立つ。
◇女子プロゴルファー妊婦優勝 1988年のツアー制施行後、妊娠中に優勝したのは1999年8月のヨネックスレディスで妊娠6か月だった野呂奈津子(当時33)の1例のみ。出産後にツアー優勝した“ママさん選手”は、森口祐子(89年ヤマハカップレディスから11勝)、樋口久子(90年anクイーンズから2勝)、木村敏美(93年三越カップから10勝)、山岡明美(94年中京テレビ・ブリヂストンレディスから4勝)、塩谷育代(01年ヴァーナルレディスから3勝)の5人がいる。