【諸見里しのぶの目】原英莉花、自分の強み生かすマネジメント徹底


18番、ティーショットを放つ原

18番、ティーショットを放つ原

 ◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー メジャー JLPGAツアー選手権リコー杯 最終日(29日、宮崎CC)

 最終日の原選手は本当によく耐えていました。2番でカラーから3パットのボギーが先行。4番まではパットの距離感に苦しんでいました。6番で4メートルのバーディーを沈めて、流れを引き戻しました。7、8番も3メートル前後のパーパットをかなり強めに打って沈めました。勝負どころの集中力の高さにすごみを感じましたね。

 完全優勝は、第2日と第3日の18番のパーパットをしぶとく決めたことが大きいと思います。1打でもリードを守って、良い流れを切らさずに翌朝を迎えられたのは精神的にも大きい。

 勝因は、大会通じて自分の強みを生かしたマネジメントを徹底できたこと。4つのパー5で4日間で1イーグル、8バーディーを奪った。最終日の13番はあえて2打目を得意な距離に刻んで、3打目はスピンを利かせてピン右1・5メートルに止めてのバーディー。日本女子オープンと同じく2人1組の2サムでリズム良くプレーできたようで、優勝争いの緊張感の中でも冷静な試合運びが光りましたね。

 メジャー2連勝の自信と勢いは大きく、初の海外メジャーとなる12月の全米女子オープンも楽しみです。距離が長くてグリーンの硬い設定ですが、原選手の飛距離と高い弾道なら、米国の芝への対応ができれば上位争いも期待十分です。(女子プロゴルファー)

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