8年目0勝の副田裕斗、長男ハーフバースデーに優勝「一番うれしい」来年ツアー初制覇&日本S出場へ手応え


優勝賞金をJT・佐藤圭パブリックリレーション部長(左)から贈られた副田

優勝賞金をJT・佐藤圭パブリックリレーション部長(左)から贈られた副田

 ◆日本シリーズJTカップpresents「ネクストプレーヤーズカップ」(17日、静岡・グランフィールズCC=7108ヤード、パー71、報知新聞社主催)

 ツアー外の特別大会は1日18ホールのストロークプレーで争われ、プロ8年目でツアー未勝利の副田裕斗(26)=谷汲CC=が6バーディー、1ボギーの66をマークし、5アンダーで優勝を飾った。今年6月に第1子の長男が誕生。育児に夢中の新米パパが21年でのツアー初優勝&メジャー日本シリーズJTカップ出場の目標を掲げた。

 単独首位でホールアウトした副田はスマホで妻・雪さん(26)が送ってくれた長男・結斗(ゆいと)くんの動画を見ながら、その時を待った。約1時間後、後続が伸ばせず優勝が決まると、「プレーオフも覚悟していたので良かった。今日は息子が生まれてちょうど半年。勝てて一番うれしい」と笑顔がこぼれた。

 17番で初ボギーも「(次は)第1打でOBだけ打たないように」とすぐに切り替えた。ともにツアー1勝の塚田陽亮、小鯛竜也と首位に並び迎えた18番パー4。残り95ヤードの第2打を52度ウェッジでピン左1メートルにつけてバーディーで締めた。今季は下部ツアーを主戦場としたツアー未勝利の26歳が、パー3を抜いた14ホールのうち13ホールでフェアウェーをキープする会心プレー。「ティーショットでこんなに曲がらないことはなかったです」と胸を張った。

 コロナ禍で大会中止が相次ぐ中、6月17日に結斗くんが誕生。以来、練習場から直帰し「風呂は毎日入れたし、おむつ替えもやった」と率先して育児に携わる日々が始まった。今大会優勝で賞金は300万円。「息子が生まれたので、奥さんに横にスライドして(ドアが)開く車が欲しいと言われていて」と、トヨタのファミリーカー「アルファード」の購入資金に充てるという。

 20年と21年のシーズン統合による出場資格継続で、来年の序盤はレギュラーツアーに出場できる見込み。まずはツアー初優勝が目先の目標。そして…。昨年夏、知人に誘われ、国内メジャー、日本シリーズJTカップが毎年開催される東京よみうりCCを“下見”し、出場への思いが強くなった。「来年はJTカップに出られるように」。大舞台に立つ姿を愛息に見せるため、新米パパは奮闘を続ける。(宮下 京香)

 ◆副田 裕斗(そえだ・ゆうと)1994年4月25日、岐阜県生まれ。26歳。1歳の時、祖父の影響でゴルフを始める。中学時代はバレー部。茨城・鹿島学園高3年時の2012年12月にプロ転向し、ツアーでは17年4月の東建ホームメイトカップ24位が最高。今季は下部のAbemaTVツアーを主戦にプレー。得意クラブはドライバー。180センチ、84キロ。家族は妻と長男。趣味はゲーム。

 ◆副田裕斗の優勝用具 ▽1W=TSi2(ロフト角8度、45インチ、硬さ7X)▽3W=TS3▽2UTI、3UTI=U500▽4I~5I=620CB▽6I~9I=620MB▽ウェッジ46度、52度、58度=タイトリスト・ボーケイSM8▽パター=スコッティキャメロン・ラウンドバック▽ボール=タイトリスト・プロV1X(すべてタイトリスト社製)

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