尾崎将司が賞金女王を争う原英莉花と笹生優花の愛弟子2人に「もう一人前」


受験者のスイングを見る尾崎将司(右)

受験者のスイングを見る尾崎将司(右)

 日本男子プロゴルフツアー歴代最多94勝の尾崎将司(74)=I.S.T=が27日、千葉市花見川区のジャンボ尾崎ゴルフアカデミーで「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーセレクション supported by ISPS HANDA」を開催し、報道陣に公開した。

 次週3月4日から日本女子ツアーが開幕する。愛弟子の原英莉花(22)=日本通運=は昨年メジャー2勝。同じく弟子の笹生優花(19)=ICTSI=も2勝して、賞金ランク1位でともに賞金女王争いが期待されている。2人への助言などについて聞かれると「もう2人とも一人前になっているからね。俺から何だかんだ言うことはない。女子の中であれだけパワフルなスイングができる、そういうものを(ファンや観客に)見て楽しんでもらえばいい」と話した。

 原については「努力家。何をしなきゃいけないかということを確実にやっている。自覚は出てきているし、楽しみは楽しみだね」と21年のさらなる飛躍に期待を込めた。笹生に関しては「ヘッドスピードがすごいよね。『女マキロイと呼ばれたい』と言うくらいだから。スイングはマキロイに似ているしね。女子では、なかなかあそこまでのヘッドスピードにはならない。体力と努力によってあそこまで形になるじゃないか、と見直したよね」と規格外の飛距離の根源を分析した。

 ジャンボアカデミーのセレクションは4日間に分けて開催され、この日は男女計6選手が参加。約1時間にわたってジャンボが打席の後ろでじっと見守る中、各自が順番に試打を披露した。アイアン、ドライバー、アプローチ、素振り棒を使っての全力素振りなどを次々にこなしていった。

 参加した大村仁乃(16)=日本ウェルネス高2年=は「めちゃくちゃ緊張しました。ジャンボさんの指導を受けてみたくて参加しました。教え子は、原英莉花さんや笹生優花さんらすごい選手ばかりなので、僕も指導を受けてみたくて」と振り返った。山本優花(16)=明秀学園日立高1年=も「ジャンボさんはすごいオーラがありました。手が震えましたが、アプローチは良いところを見せられたと思います」と笑顔で話した。

 セレクション後、尾崎は「女の子の方が可能性を持っている選手が多い。自分としては男子に頑張ってもらいたいんだけどね」と笑った。米男子ツアーでは近年、飛距離アップが目立つ。「皆、体が凄い。320~330ヤードくらい飛ばすしね。本当にゴルフがメジャーになってきているよね。日本人にも頑張ってもらいたいが、松山英樹以外はなかなか出てこなくて残念なところ」と持論も述べた。

 合格者は、男女ツアープロも通うジャンボ邸での練習やトレーニングが可能となる。「いい環境はあるから、基本を大事にしてやってもらいたい。アドバイスを聞いて、自分をしっかりと作っていってもらいたいね。最近は上半身ばかり鍛える人が多くなっているけど柔軟性、バランス、リズムは忘れてはいけない。ゴルフだけでなく、色んなスポーツもやってもらいたいね」と、新たな愛弟子に向けたエールも口にしていた。

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