鈴木愛 「バースデー&母の日V」へ1差2位浮上「母の日、恩返ししたい。最高の誕生日にできたら」


17番、パーパットを決めキャディーとグータッチする鈴木愛

17番、パーパットを決めキャディーとグータッチする鈴木愛

◆日本女子プロゴルフツアー 21年メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 第2日(7日、茨城・茨城GC東C=6630ヤード、パー72、報知新聞社後援)

 5位から出た2017、19年賞金女王の鈴木愛(26)=セールスフォース=が6バーディー、1ボギーの67で通算8アンダーに伸ばし、首位と1打差の2位に浮上した。今季は未勝利と苦しむ中、3週前に髪をばっさりカットして心機一転。最終日の9日に27歳の誕生日を迎える実力者は「バースデー&母の日V」を視界に捉えた。上田桃子(34)=ZOZO=は大会コース記録に並ぶ65で2位に並んだ。

 上田と同組だった鈴木愛は「自分も置いていかれないように」と奮闘した。無観客の静けさの中で女王の風格が漂った。前半の3、4、6番で2~4メートルのバーディーパットを沈めて一気に伸ばした。18番パー5で2打目を刻むと、残り114ヤードからピッチングウェッジで2メートルにつけ、バーディー締め。「今日はほとんどノーミス。全体的に流れを切らさずできた」と、冷静な試合運びで67をマークした。

 今季は2度の2位があるが、25戦7勝と圧倒的強さを誇った19年の姿は影をひそめていた。昨年最終戦後には「しばらくクラブを握りたくない」とうつむき、オフは1月15日まで約1か月間“休養”した。「5勝&賞金女王」を掲げた今年もまだ好不調の波はあるが、「プロになって、とんとん拍子だったのでこういう時期もある。気負いすぎず、前向きにできたら」と受け入れている。

 3週前には長かった髪をばっさりカットした。「悪い流れを断ち切る意味でも良かったのかな」。9日には27歳を迎える。「母の日なので恩返しがしたい。最近情けない結果ばかりなので、最高の誕生日にできたら」。毎試合、同行してくれる母・美江さんへ感謝を述べた。18年大会は1打差2位とあと一歩だった。「最終日にいい位置で回れるように頑張りたい」と、14、16年日本女子プロ選手権に続くメジャー3勝目を見据えた。(岩原 正幸)

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