時松隆光が首位 22ホールをプレーした後、取材エリアまで走って登場


時松隆光

時松隆光

◆男子プロゴルフツアー ダンロップ・スリクソン福島オープン第2日(25日、福島・グランディ那須白河GC=6961ヤード、パー72)

 雷雲のため消化できなかった第1ラウンドの残りが終了し、引き続き、第2ラウンドがスタート。第2ラウンドの午前組がホールアウトし、第1ラウンドで首位スタートを切った選手会長の時松隆光(筑紫ケ丘GC)が、6バーディー、ボギーなしの66で回り、通算15アンダーで首位に立った。

 23日の第1日、時松は雷雲により順延されるまでの14ホールで9バーディー、ボギーなしの快進撃。7連続バーディーがかかった6番で2メートルのバーディーパットを打つ直前にプレーが中断された。この日は午前6時30分に、その2メートルのバーディーパットからスタートしたが、惜しくも外した。第1ラウンドの残り3ホールはパー。流れを失いかけたが、40分の休憩時間を挟んでスタートした第2ラウンドでは6バーディー、ボギーなしの66をマークし、午前組を終えて堂々のトップに立った。「昨日が良すぎたので、きょうはしっくりしていない」と満足することなく貪欲に話した。

 先週は海外メジャーの全米オープンの解説を務めた。「全米オープンのイメージがある。これでいいとは思わない。レベルが全然違うが、少しでも追いつきたい」と時松は意欲的に話した。

 この日はハードスケジュールだった。午前4時過ぎに起床し、午前5時にコース入り。文字通り、朝飯前に第1ラウンドの残りホールを消化した後、40分の休憩時間で朝食を取り、第2ラウンドの18ホールをプレー。ホールアウト後、ハードな一日を終えたばかりにもかかわらず、感染症防止対策のためにアクリル板で仕切られた取材エリアまで走ってきた。選手会長を務める27歳は律義な男でもある。

 今大会の賞金総額は現在の男子ツアー最低額の5000万円(優勝は1000万円)。一方、同週開催の女子ツアーのアース・モンダミンカップはツアー史上最高の賞金総額3億円(優勝は5400万円)。しかも、女子は海外メジャーの全米女子プロ選手権の結果と合わせて今週の大会で東京五輪代表が決まる注目の一戦。賞金総額は女子の6分の1…。注目度でも圧倒されている中、時松は「日本男子ゴルフ界を盛り上げられる一人になりたい」と表情を引き締めて話す。日本男子ツアーの選手会長は大奮闘している。

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