◆ゴルフ 日本アマチュア選手権最終日(2日、茨城・大利根CC西C=7121ヤード、パー72)
悪天候のため、最終日の競技の中止が決定。第3日までの54ホールの成績で競技が成立し、通算10アンダーで首位だった中島啓太(日体大3年)が初優勝を飾った。表彰式で優勝トロフィーを高らかに掲げ「ゴルフ人生において取らないといけないタイトルだと思っていて。それがやっと取れたので素直にうれしいです」と喜びを語った。
世界アマチュアランク1位の中島は32位で出た第2ラウンド(R)で大利根CC西Cのコース記録を更新する63で一気に首位浮上。第3Rも71で3打差の単独トップで最終日を迎えた。だが、2番で10メートルを沈めるバーディーの後、6番のグリーン上で荒天のため、一時中断。そのまま天候が回復せず、競技は中止が決定した。
過去大会で2位3回の“シルバーコレクター”を返上した。15年大会ではマッチプレーで2つ年上の金谷拓実とV争いの末、準Vに終わるなど、悔しさを味わってきた。18年のアジアパシフィックアマチュア選手権も2位。地元の埼玉・加須市では「練習場でおじさんから『2位の男』と言われていた」といじられていたといい「本当に2位が多くて。悔しい思いが続いていたけど今年こうやって晴らすことができてうれしい」と笑顔を見せた。
6月23日付の世界アマチュアランク50位以内の権利で8月の全米アマチュア選手権に出場予定。同大会は海外メジャー、マスターズの切符も懸かる。今年の日本勢は世界の舞台で活躍が目立つ。4月に松山英樹がマスターズ優勝、梶谷翼がオーガスタ・ナショナル女子アマV、6月の全米女子オープンでは笹生優花が大会最年少Vを遂げた。「僕も全米アマに世界アマチュアランク1位として会場に入る。松山さん、金谷さん、梶谷さん、笹生もそう。日本のゴルフ界は今注目されていると思う。自分も流れに乗りたいし、自覚を持ってプレーしたい」と次は世界での活躍を誓っていた。
出利葉(いでりは)太一郎(日大2年)が7アンダーで3打差2位。鈴木晃祐(東北福祉大3年)が4アンダーで6打差の3位に入った。