◆男子ゴルフ 東京五輪 公式練習日(27日、埼玉・霞ケ関CC=7447ヤード、パー71)
4月に日本人初のメジャー制覇を遂げたマスターズ後、日本での凱旋(がいせん)試合となる松山英樹が、公式会見に星野陸也とともに出席した。
コロナ感染後、初めて公の場で口を開いた松山は、母国開催での五輪出場について「日本でやる五輪にプレーヤーとして出られることは、最初で最後だと思う。その中で選ばれて出られることはすごくうれしい。コロナにかかって3週間後に、ここに立てるかは不安はあったんですけど、ここに来られて良かったなと思います」と話した。
7月初めの米ツアー中の検査で新型コロナの陽性判定が出た。その後、米フロリダ州内の自宅で静養。「10日間ぐらいずっと陽性が出続けたので、自宅でゆっくり早く体調を戻すことを考えてすごしました。かかった時の数字が結構ひどかったみたいなので。10日目に陰性が出た時はすごくうれしかったですし、ゴルフができる喜びをすごく感じました」と過酷な日々を率直な言葉で振り返った。
練習日初日の24日からコース入り。猛暑の中、日本代表の丸山茂樹ヘッドコーチとも意見交換しながら連日、精力的にコースチェックと調整を続けている。「初めての五輪なのでどういう気持ちになるかわからないですけど、今まで通り全力で一打一打集中してがんばれたらいいなと思います」と気を引き締めた。
26日には女子日本代表の畑岡奈紗、星野陸也と練習ラウンドをともにした。「素晴らしいコースセッティングに仕上がっていると思いますし、今まで日本でやった芝の中では、ボールが沈んだり、タフな設定になっている。ティーショットでフェアウェーキープするのが大事だなと感じています」と印象を語った。
柔道や卓球、スケートボードなど五輪開幕後、日本選手団が連日のメダルラッシュで沸いている。「テレビは、宿舎に帰ったら疲れて寝ているので、あまり見られていないですけど、携帯でメダルとかのニュースを見ているので、僕も続いていけるように頑張りたいなと思います」と力を込めた。
金メダル候補だった世界ランク1位のジョン・ラーム(スペイン)、6位のブライソン・デシャンボー(米国)が25日、コロナ感染で欠場を発表した。海外メディアからメダルを取る難しさについて聞かれると「メジャーのように150人の中で争うのと、(五輪のように)60人で争うのとでは確率も変わってくると思うので。しっかりと金メダルを目指して頑張りたいなと思います」と松山は目の奥の闘志を燃やした。