稲見萌寧、2打差2位 苦手コースで7バーディー「本当にいい状態で回れた」


18番、菊地絵理香(右)と言葉を交わしながらラウンドする稲見萌寧(カメラ・相川 和寛)

18番、菊地絵理香(右)と言葉を交わしながらラウンドする稲見萌寧(カメラ・相川 和寛)

◆女子プロゴルフツアー ニトリレディス 第2日(27日、北海道・小樽CC=6775ヤード、パー72)

 6位から出た東京五輪銀メダリストの稲見萌寧(22)=都築電気=が7バーディー、1ボギーの66で、通算9アンダーで2打差2位に浮上した。「苦手」としていた難コースでの好スコアに「70点」と高めの自己採点。前週2位からの雪辱とともに、5月の中京テレビ・ブリヂストンL以来の今季7勝目を狙う。65の全美貞(韓国)が11アンダーで単独首位。この日16番はティーが前に出てパー4で実施された。

 試合前の弱気なコメントとは裏腹に、稲見の正確なショットが次々とピンを刺した。2番で第2打を1メートルにつけ、3番と連続バーディー。10番でボギー後の13番から3連続バーディーだ。終盤の17番は3メートルを決めて、66。「苦手コースで風がなかったのが一番よかった。それがスコアにつながった。予選突破できたことが一番」と控えめに喜んだ。

 今大会は19年(90位の1ラウンド後に棄権)以来、2度目の出場。「苦手意識がめちゃくちゃあって、いいイメージがない。コース自体が難しい。フェアウェー(FW)も狭く、グリーンも硬くて速い」と分析していた。それでも、今週の雨の影響でグリーンがやわらかく、球が止まりやすい好条件を生かした。FW、グリーンともに外したのは一度だけ。「(内容で)100%はないけど、70点で。本当にいい状態で回れたなって感じです」と納得の表情を浮かべた。

 東京五輪での銀メダル後は19位、2位。前週は強風の最終日に77と崩れ、小祝さくら(23)に逆転を許した。だが、メンタルがブレないのが稲見の強さ。「引きずっても仕方ないし、毎週試合があるので。今週は苦手意識があり、必死に頑張らなきゃという気持ちの方が勝った」と、さらりと言った。

 2打差を追う決勝ラウンドに向け、「まだショットの不安、不信感は消えないので少しずつよくしたい」と“完璧主義者”は反省も口にした。コース外ではスープカレーを2回満喫したという22歳。ひとたび会場に入れば勝負師の顔つきになる。

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