◆男子プロゴルフツアー バンテリン東海クラシック第1日(30日、愛知・三好CC西C=7300ヤード、パー71)
第1ラウンドが行われ、前週のパナソニックオープンで1973年のツアー制施行後、史上5人目のアマチュア優勝を飾った中島啓太(日体大3年)は1バーディー、3ボギーの73と伸ばせず、2オーバー。9打差の73位と出遅れはしたが、海外挑戦を見据え、前戦から取り組み始めたパー3以外の「全14ホール(の第1打)でドライバー」を振り切ることはやり遂げ「しっかり迷わずに決めたスイングでしっかり振り切れた。ドライバーは自信を持てました」と満足げにうなずいた。
前戦は4日間の合計でのフェアウェーキープ率が37・5%で70人中68位。ラフからの2打目以降でリカバリーし、優勝につなげた。その手応えから「ラフに行っても大丈夫」とこの日は自信を持ってドライバーを握った。11番パー4。第1打でドライバーを振り抜き「ピンが左奥だからOK」と右ラフへ。ピンまで残り約100ヤードの第2打は、56度ウェッジでグリーンを捉えるとピン手前3メートルにつけてバーディーを奪った。「ドライバーもいいショット。セカンドショットも距離感をコントロールできた。すごい良かった」と手応えを得た。
14番でピン左1・5メートルからの短いバーディーパットを外すなど、この日は計33パットと数字だけを見れば、グリーン上で苦戦。スコアにもつなげられなかったが、「浅いラインには外さないようにというテーマで、フックは右に、スライスは左に外すことだけを意識していた。ほとんど成功したし、そんなにストレスには感じていない。今日は結果入らなかったけど、ストロークも良かったし、全然気にしていない」と心配はなさそうだ。
前戦はアップダウンの激しいコースで戦い抜き優勝。その上で毎日ジムに通い、トレーニングにも精を出していた。ただ、今週はさすがに疲労がたまっているようで、「疲れはケガにもつながってしまうので」とコーチと相談した上でトレーニングは開幕前の月曜日のみとし、体の状態を整えた。
初日を終えて首位とは9打差。予選落ちもちらつく位置だが、優勝した前戦同様に「結果は気にしていません」とブレはない。第2日も「下半身の疲れが出てきているので体全身を使って打つこと、迷わずに振ることをテーマにしたい。しっかりドライバーを持つことは決めている」と取り組みを継続する考えで「決めたことをやり切りたいので、そこはブレたくない」。意志を貫く21歳は上昇の雰囲気を感じさせた。