◆女子プロゴルフツアー ▽スタンレーレディス 最終日(10日、静岡・東名CC、6592ヤード、パー72)
2打差5位で出た渋野日向子(22)=サントリー=が通算10アンダーで並んだ4人のプレーオフ(PO)を2ホール(H)目で制し、昨季(2019年)11月の大王製紙エリエールレディス以来となる涙の686日ぶり国内5勝目、日米ツアー通算6勝目を逆転で飾った。今年初めから取り組んだスイング改造とウェッジ4本態勢が実を結び、攻めのゴルフで6バーディー、2ボギーの68。なかなか成績が出ずに批判も浴びた苦難の道のりを経て、自信を取り戻した。
◆ちょっといい話
コロナ下でサインや写真などファンサービスはNGの状況だが、その中でも渋野はジュニアへの思いを形にしている。有観客試合ではラウンドに付いて歩くマネジャーが少年少女のファンを見つけると、ウェアメーカーのビームスが作成したシール(ゾーン提供)を応援への感謝のしるしとして手渡している。
表面にはかわいい絵柄が並び、裏面には渋野のサインが印刷されている。コロナ以前では毎日のように練習終了後、ギャラリーの子どもと同じ目線で交流する渋野の姿が印象的だった。人との接触ができない今でも、ゴルフの未来を思う気持ちは変わらない。(岩)