池田勇太 日本OP3勝目&12季連続Vへ首位浮上「大勢の前で優勝したい」


8番、2打目を林から放つ池田勇太

8番、2打目を林から放つ池田勇太

◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 第2日(15日、滋賀・琵琶湖CC=6986ヤード、パー71)

 2打差の3位から出た2014年、17年大会王者の池田勇太(35)=フリー=が、6バーディー、1ボギーの66で回り、通算11アンダーの首位に浮上した。優勝すれば09年シーズンから続く12季連続ツアーVで単独2位、日本オープン3勝目で歴代4位になるなど記録も残る勝利を狙う。アマチュアの隅内雅人(水戸啓明高2年)は16歳356日でホールインワンを達成し、ツアーの最年少記録を更新した。

 ツアー通算21勝の池田が勝利への執念をあらわにした。スタート直後から2連続バーディーを奪うと、終盤の5番、6番も連続バーディーで首位に浮上。2年ぶりの有観客開催となった今大会で「大勢の前で優勝がしたい」と堂々宣言した。

 この日の振り返りを聞かれると、開口一番「ティーショットがよくなかった。スコアはよかったけど、もっと楽にゴルフがしたかったね」と反省した。フェアウェーキープ率は全体71位の50%だったが、総パット数27は全体10位と健闘。「いいパターも随所に決まってくれた」と納得顔だ。

 予選2日間は日米通算8勝の小平智(32)=Admiral=と、9月の日本シニアオープンで優勝した手嶋多一(53)=ミズノ=とラウンド。豪華メンバーによるスコアの伸ばし合いが自然と観客を吸い寄せ、プレーに大きな拍手が送られた。「これが本来のゴルフトーナメントであって、僕たちの仕事は魅せることだから」。13年から3年間、選手会長を務めた池田はツアーをけん引する意識を忘れない。

 記録更新がかかる。日本オープン3勝目となれば、1950年代に優勝した小野光一、中村寅吉に並ぶ歴代4位タイに浮上。09年からの連続シーズン優勝記録も12に伸び、尾崎将司(74)に次ぐ単独2位となる。7月の国内メジャー第2戦・日本プロ選手権では最終日を単独首位で迎えて王手をかけたが、伸ばせずに1打差2位で悔しさを味わった。

 今大会を含め、今季はあと7試合だが、チャンスは逃さない。日本オープンの頂を知る池田は「メジャー(大会)であることは重々承知の上」と前置きして「優勝」の2文字を掲げる。「(予選)2日間を無駄にしないように。しっかり流れに合わせてプレーできればいいんじゃないかな」。残り2日間を全力で駆け上がり、必ず絶景を見る。(菅原 美沙)

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