渋野日向子 初の2週連続Vへ4差5位67で優勝翌戦最高発進 ショット不調に「気持ち悪い感じ」もスコア安定


10番でバーディーを奪い笑顔の渋野日向子

10番でバーディーを奪い笑顔の渋野日向子

◆女子プロゴルフツアー 富士通レディース 第1日(15日、6679ヤード、千葉・東急セブンハンドレッドC西C=パー72)

 前週のスタンレーレディスでツアー通算5勝目を飾った渋野日向子(22)=サントリー=が5バーディー、ボギーなし、優勝した次戦のツアー初日では自己最少スコアの67をマーク。5アンダーで自身初の2戦連続Vへ4打差5位と好発進を切った。ツアー通算6勝の勝みなみ(23)=明治安田生命=が今季ツアー自己ベストスコア63を記録し、9アンダーで単独首位。

 渋野が初出場のコースで上々の滑り出しを見せた。優勝した次戦の初日としては、AIG全英女子オープンVの翌週に出場した日本ツアーの北海道meijiカップの70などを超える自己最少スコアの67で4差5位発進となり、「スタートダッシュとしてはいい結果」と自己評価した。

 スコアとは裏腹で、モヤモヤとした表情が一日中、消えなかった。その理由は前週Vで「自信になった」というショット。朝の練習場から首をかしげるしぐさもあり、「10ヤードくらい距離が落ちていた」。2番パー4では8アイアンで125ヤードを飛ばす計算で放った第2打が「119ヤードしか飛ばなかった」と振り返る。3メートルのパットを決めてバーディーを奪うも、顔は曇ったままで「気持ち悪い感じでした」と語り、ラウンド後は「右肩を下げないように」とスイングの修正を図った。

 前週はハウスキャディーだったが、今大会は男子の石川遼(30)らのバッグを担ぐなど経験豊富な佐藤賢和氏を起用。12番パー4で残り130ヤードの第2打。追い風を踏まえ、9アイアンで123ヤード打つ感覚で振ろうとしたが、佐藤氏からの「120ヤードでいい」と助言通りに打つと、ピンそば約2メートルにピタリ。「『ナイスキャディー』と言いました」と称賛し、風の読みなどでも「一人じゃできない部分もあるので心強い」とうなずいた。

 12月2日から来季の米女子ツアーの出場権獲得へ最終予選会(米国)に挑戦する。自身初の2戦連続Vの期待が膨らむ中、しっかり上位に顔を出し「(優勝は)考えていないけど、狙えない位置じゃない」と意欲も見せた。海外挑戦に向けても勝利で自信をさらに深める。(宮下 京香)

 ◆渋野の優勝した次戦の初日のスコア 19年5月のワールドレディスサロンパスカップで初優勝後の中京テレビ・ブリヂストンレディス(36位)では初日74で60位発進。同年8月の海外メジャー、AIG全英女子オープンで初V後の北海道meijiカップ(13位)など初日70が3度ある。うち、同11月に日米5勝目を挙げた翌週のLPGAツアー選手権リコー杯では70で3位発進し、最終的に2戦連続Vには届かずも2位だった。

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