◆女子プロゴルフツアー ▽富士通レディース最終日(17日、千葉・東急セブンハンドレッドC西C=6679ヤード、パー72)
最終ラウンド(R)は降雨によるコースコンディション不良のため、競技の中止が決定した。第2Rを終えて、通算12アンダーで首位に並んだ勝みなみと古江彩佳による優勝者を決めるプレーオフ(PO)が3ホールのストロークプレーで実施され、古江がツアー通算5勝目をつかんだ。勝は2位となり、「攻めのゴルフで悔いのないようにしようと思っていた。18番のセカンドショットが(グリーン)奧にいっちゃったのは悔しいけど、精いっぱいやったので良かったかな」と清々しい表情で振り返った。
強い雨が降り続く中、POは3ホールのストロークプレーで行われた。16番パー5は両者パーで終え、17番パー3は古江が第1打でピン左奥約3メートルにつける好ショットを披露し、バーディー。一方、勝は第1打でピン左20メートルにつけてパーとした。「いや~、うまかったですね。あの場面で3メートルぐらいにつけてバーディー。ちょっとあきらめがつくというか…古江ちゃんのショットが素晴らしかったので、そこが勝敗を分けた」と脱帽した。
勝負の18番パー4では残り174ヤードからの第2打は4ユーティリティーでグリーン奥にこぼした。8ヤードの第3打は「54度ウェッジで手前に当てて転がすのと迷ったけどこのラフだし、どれぐらい食われるか分からないからグリーンには乗ってくれるかなと思って。パター勝負で行こう」と、58度ウェッジで浮かせると球はカップのわずか右を通過。「もう(3打目で)入っちゃえと思いましたよ」と苦笑いだった。その後、古江がパーパットを沈めて決着がついた。
勝はアマチュア時代の15歳で、2014年のKKT杯バンテリンレディスでツアー初優勝。これまで通算6勝を挙げ、1998年度生まれ“黄金世代”をけん引してきた。一方、古江はアマ時代の19年大会で初優勝し、00年度生まれ“ミレニアム世代”を引っ張ってきた。POは2歳差の黄金VSミレニアムの筆頭格同士の一騎打ちとなり、熱戦で締めくくられた。