腰痛から復帰の稲見萌寧、痛み止めを毎日服用して臨む 賞金女王は「なりたいはなりたい」


稲見萌寧

稲見萌寧

◆女子プロゴルフツアー ▽TOTOジャパンクラシック 指定練習日(3日、滋賀・瀬田GC北C=6616ヤード、パー72)

 2年連続で、国内女子プロゴルフツアーの単独開催で行われるTOTOジャパンクラシックが4日に開幕する。今季ツアー8勝を挙げ、賞金ランクトップの稲見萌寧(都築電気)が腰痛から2戦ぶりに復帰する。「無観客なので(ファンに)全てを見せられるわけではないけど、その中でも頑張って上位に食い込めればいい」と思いを語った。

 2週前のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースで最終日のスタート前に「朝起きて動けなかった」と涙の棄権となった。前週の樋口久子・三菱電機レディスは欠場。その後はレントゲン検査を受けて安静にしながらケアをしてきた。現状、患部は骨に異常がなく「洗面台で顔を洗うのがちょっときつい」というが「日常生活(のある程度の動きは)は平気になった。ただ、スイングには違和感があって、いつも通りのフルショットはできない感じ。(状態は)60~70%ぐらい」と説明した。

 これまではツアー転戦時も“年中無休”でゴルフに打ち込んできた“練習の虫”だ。完全な状態ではないが、「なるべく早くコースに出たい」との思いから今大会での復帰を決めた。3日は9ホールの練習ラウンドで調整。休養期間は練習場で30球ほど「最低限打てる範囲で」調整してきたが、ラウンド自体は、2日の練習で棄権した2戦前以来となり「芝から打ったのが1週間以上ぶり。1週休んでコースに行かないだけで、練習場で打ってる感じをコースに出せない感じ」と感触を語った。大会中は痛み止めを「毎日飲んで」臨む見通しという。

 9月の日本女子プロ選手権で今季8勝目を挙げ、賞金ランク1位に浮上。この時点で現在ランク2位の古江彩佳とは約7168万円差あったが、この2戦で詰められ、前戦を終えた時点で約1689万円差にまで迫られてしまったが、「まだあと4試合あるので特別な意識は持っていない」と胸中を明かした。それでも今大会は賞金総額2億2000万円(優勝賞金3300万円)のビッグトーナメント。初の賞金女王について「なりたいのはなりたいので、上位で戦えるように頑張りたい」と静かに闘志を燃やした。

最新のカテゴリー記事