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取材に応じた青木功会長
男子ゴルフの石川遼(30)=カシオ=が米国遠征から帰国後の自主隔離期間中にゴルフ場でラウンドしたり複数人で会食したとされる問題で、日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長(79)は10日、石川の処遇を検討する臨時理事会を近日中に開く方針を明らかにした。選手会の時松隆光会長(28)は石川の副会長辞任の申し出を受理したと明かし、選手会の理事職は慰留に努める考えを示した。
青木会長は、石川が出場を辞退した11日開幕の三井住友VISA太平洋マスターズ(静岡)のプロアマ戦後、取材に応じ、石川の処遇を検討する臨時理事会及び懲戒・制裁委員会を「2、3日後に予定している。早く結果を出したい」と示した。
石川は米国から帰国後、14日間の隔離期間中である10月27日に、一般客が利用する千葉県内のゴルフ場でラウンドし、その後、複数人で食事等をしていたことが写真週刊誌「FLASH」に報じられた。9日にマネジメント会社を通じ、「一部至らない点があったことを、おわび申し上げます」と謝罪し、JGTO副会長を辞任する意向を示し、今後の試合出場に関しても機構に判断を委ねた。青木会長は「まだ詳細を聞いているので、(結論が)こうだと分かったら発表します。具体的なことは言えない」と説明した。
石川が18、19年に会長を務め、昨年から副会長となった選手会もこの問題について、時松会長、池田勇太副会長兼事務局長(35)が会見した。選手会では、9日 の夕方に三井住友VISA―のツアー会場内で臨時理事会を開催。文書での副会長の辞任を受理したが、理事職に関しては理事会の総意として「慰留」で意見をまとめた。任期満了まで残り1か月ということと、これまでの選手会への貢献などを考慮した“温情措置”とみられる。
すでに石川も理事、幹事19人全員に謝罪。時松会長は「何とか(任期満了まで)あと1か月、続けていただけないか」と話し、慰留については石川側からの返答待ちだとした。