◆今平周吾(29)=ダイヤ=7年連続7度目出場<フジサンケイクラシック優勝>
待ちに待った今季初優勝だった。18、19年賞金王は9月のフジサンケイクラシックで、最終日に64で回り、3打差を逆転。2位・石川遼らに4打差をつけて富士山の麓で頂点に立った。「今年イチいいゴルフができた。全部かみ合った」と会心のプレーだった。
今年序盤は飛距離を伸ばそうと、トレーニングを重ねたが、逆にスイングバランスを崩す要因にもなった。「アイアンやショートゲームの距離感、方向性が良くなかった」。5月頃からはトレーニング量を抑え、自身の原点でもある正確性重視に方針を転換した。「いいイメージが戻ってきた」と、1年10か月ぶりの優勝で自信がよみがえった。
その中で世界への思いを持ち続ける。「うまくトレーニングもしながら、いい方向に持っていきたい」と、海外メジャーで好成績を残すためにパワーアップとの両立を図る。これまでは7度メジャーで予選通過の壁にはね返されたが、昨秋の全米オープン(61位)、マスターズ(44位)で4日間戦い、「自信になった」とうなずいた。
19年大会3位で2年連続賞金王を決めた東京よみうりCCでは国内メジャー初制覇を狙う。「調子を上げて、最後に優勝できたら気持ち良く終われる。最初から飛ばしていきたい」。世界を目指す歩みを止めることはない。
(岩原 正幸)
◆今平 周吾(いまひら・しゅうご)1992年10月2日、埼玉・入間市生まれ。29歳。9歳でゴルフを始め、2008年の日本ジュニアでは松山英樹との最終組対決を制し優勝。埼玉栄高を中退後、米IMGアカデミーで2年間武者修行。09年全米ジュニア8強。11年にプロ転向して14年に下部ツアー賞金王。ツアー通算5勝。165センチ、67キロ。家族は両親と姉。