◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン 第3日(27日、高知・Kochi黒潮CC=7335ヤード、パー72)
9月にツアー史上5人目のアマチュア優勝を飾った中島啓太(日体大3年)が37位で出て1イーグル、3バーディー、ボギーなしの67をマーク。通算9アンダーで、ホールアウト時点で暫定8位まで浮上した。
秋晴れで冷たい北風が吹く中、今月のアジア・パシフィックアマチュア選手権を制した実力を発揮した。ツアー通算31勝の片山晋呉、今季1勝の片岡尚之と同組。午前8時30分の第1組で10番から出て、グリーン手前15ヤードの3打目を放り込んでイーグル発進。18番は1・5Mを沈めて伸ばすと、後半も4番で4M、8番で1Mを決めてリーダーズボードを駆け上がった。
不規則な強風に苦しむ中、ボギーなしの67をたたき出した。「アゲインストのはずがフォローになったり、風が回っていて、すごく難しかった。パーオンがすごく多くできたのが、ボギーを打たなかった要因かなと思います」と振り返った。
それでも、アラブ首長国連邦から帰国後の自主隔離で調整不足で「ショットの内容はひどい。良いペアリングで3日間、回らせていただいているので頑張れています」と感謝した。片山と同組で回るのは17年10月の日本オープンの予選ラウンド以来。「晋呉さんは、何でも知っている辞書みたいな方。経験がすごい豊富で何でも知っていて、何でもできる。ゴルフを始めた頃にテレビで見ていた方なので、ご一緒できるのはすごく光栄です」と48歳のレジェンドの印象を語った。
中島は今月のアジアアマ優勝で来年4月のメジャー、マスターズ初出場権を獲得。この日は、2009年マスターズ4位の実績を持つ片山にマスターズ攻略についての助言を授かった。「アプローチやパター、ショットについて。こういうのがマスターズでは必要だよ、と」。傾斜がきつい世界屈指の高速グリーンのため、約30センチの距離からパター練習をした方がいいよという金言もあったという。
上位で迎える最終日へ「終盤戦のビッグトーナメントなので、残り2試合は全部出し切る感覚でやりたいです」と中島。9月のパナソニックオープン優勝の資格で出場する次週の最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月2日開幕・東京よみうりCC)での活躍も誓っていた。