注目の双子の女子プロゴルファー、岩井姉妹の姉・明愛(あきえ)、妹・千怜(ちさと)が2日、スポーツ報知のインタビューに応じた。昨年はプロテストにそろって合格し、下部のステップアップツアーでは史上初となる姉妹で2週連続初優勝と鮮烈なデビューを飾った。今季の出場権をかけた最終予選会は70位、90位となり2人とも主戦場はステップアップツアーとなった。それでも、レギュラーツアーの主催者推薦8試合の限られたチャンスを活かして、19歳の女子短大生プロはシーズン後半戦の出場権獲得を目指すことを誓った。前編、後編に分けて紹介する。(取材・構成=榎本 友一、岩原 正幸)
―お2人は、米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手(27)と同じ7月5日の生まれとか?
明愛、千怜「そうなんです。いつかは私たちも大谷さんのように、見ている人に勇気を与えられるプロ選手になりたいですね」
―3月開幕の来季への課題や今オフの取り組みは?
明愛「私は100ヤード以内が下手なので。(ウェッジのアプローチ、パターも含めて)練習しています」
千怜「私はドライバーの飛距離を伸ばしたいんです。トレーニングも意識から変えてやっていきたい。キャリーで230ヤードくらいは欲しくて。パー5で2オンを狙うプレーは楽しいと思うので、そういうのでもギャラリーの皆さんをワクワクさせたいですね」
―今オフにそろって運転免許も取得された?
千怜「はい。でも、なるべく試合の運転は怖いので、そこは変わらず、母に運転してもらいます。近くやプライベートのゴルフとかは、自分たちで運転したいですね」
―今年のツアー参戦プランはどういう構想ですか?
明愛「レギュラーツアーで推薦をいただければ、1年間通して8試合までですけど、リランキングが(7月のニッポンハムレディスクラシックまで)あると思うので。それまでに8試合を詰め込んで、後半にリランキングを上げて、(出場したい)という作戦です。ステップアップにも出ながらになると思います」
―具体的な目標を色紙に書いて頂きましたね?
千怜「年間通して、2人で(レギュラーツアーで)1勝ずつしたいと話したことがあります。私は、一番は楽しくやりたいですね」
明愛「優勝争いをしたいですね、2人で」
―新人研修も既に終わり、同期にはステップアップツアーで優勝した佐久間朱莉(19)、新人戦で優勝した桑木志帆(18)らがいますが、どんな存在ですか?
明愛「(同期の存在は)力になります。朱莉も、志帆も、優勝しているからすごいなって思いますし。彼女たちが勝つことによって、自分たちにも刺激になりますし、同い年として頑張っていきたいという気持ちですね」
―それぞれ色紙に書かれた22年の目標は?
千怜「ダメだと思ってもどうにかして、絶対にあきらめないで回ることが22年やり通したいことです。それが結果、自分の目標をかなえる一つの手段になる。最後まであきらめない」
明愛「私は、岩井明愛としての覚悟を持って挑みたい。プレースタイルは変えずに、笑顔で楽しくやっていれば、おのずと結果はついてくると思うので、今まで以上に覚悟をもって挑みたい年かなと思います」
―お2人はアマチュアの頃から、笑顔で楽しそうにプレーしているのがとても印象的です。プロになって、ギャラリーに見てほしい部分は?
千怜「やはり楽しくやっているところ。あとは、あきらめない姿を見てもらいたいです」
明愛「私は攻めるプレーですね。(具体的には)パー5は2オンを狙ったりとかですね」
―将来的にはどんな選手になりたいですか?
明愛「強く、優しく、かっこいいプロゴルファーになりたいです」
千怜「私はゴルフだけじゃなくて『人間性も一流』と言われるようになりたいですね」
〇…岩井姉妹の弟・光太(17)=埼玉栄3年=は、昨年8月の報知ジュニア高校生男子の部(東京よみうりCC)を制した。2人の姉とともに普段から練習を積んでおり、同じ「プロゴルファー」志望だ。179センチの長身でドライバーの平均飛距離は280ヤードを誇る。22年は「全国大会優勝が目標です。日本ジュニア、高校ゴルフ連の全国大会、日本アマチュア。(男子プロの)レギュラーツアーも、出られる機会があれば頑張って出たいです」と意気込んだ。