男子ゴルフでルーキーの河本力(りき)が15日、日体大の東京・世田谷キャンパスで行われた卒業式に出席。女子ツアー1勝で、昨年に同校を卒業した姉・結に続き、理事長賞を受賞した。「この賞をきょうだいでいただけたことはすごいうれしいですし、姉も喜んでくれました」と笑顔を見せた。式典には姉からプレゼントされた「ルイ・ヴィトン」のネクタイを「ちゃんとしなさい」と言われた通り、ビシッと締めて臨んだ。
新型コロナウイルスの影響でオンライン授業が増える前は、授業で体育大ならではの実技にも励んだ。「1年の時にやった水泳や体操とかは難しかったけど、楽しかったですね」と思い返す。この日、同じ理事長賞を受賞した中には、昨年の東京五輪でフェンシング女子代表の東晟良、BMXレース女子代表・畠山紗英、東京パラリンピック車いす男子で銀メダルの高松義伸らがいた。日体大で各競技のトップ選手たちと刺激的な毎日を過ごし「違うスポーツの一流の選手とつながれるのはいい刺激がありますね。みんな気持ちの切り替えが早い」と振り返った。
大学ではゴルフ部に所属し、同学年の石川航や、1学年下で昨年9月の国内男子ツアー、パナソニックオープンでアマチュア優勝を果たした中島啓太らと切磋琢磨(せっさたくま)して4年間を過ごした。昨年10月にアマで出場した下部のAbemaTVツアー「TIチャレンジin 東条の森」で初優勝を成し遂げ、同12月にプロ転向した。式典終了後には、集まった仲間と記念写真に収まり、笑顔で門出を祝った。
これまでの学業との両立から、今後はプロとしてゴルフ一本の道を歩んでいく。プロ1年目の今季は下部のAbemaTVツアーが主戦場だ。昨季の同ツアーで久常涼が同ツアーで3勝し、レギュラーツアーの出場権を獲得。河本も「まずはAbemaTVツアーで3勝して、レギュラーツアーに挑戦できたら、そこで優勝するのが目標です」と抱負を掲げた。先にプロとして戦う姉に続いて、ここから大きく羽ばたく。