【諸見里しのぶさん解説】渋野日向子の飛距離アップの秘密は肩甲骨&股関節の柔軟性


渋野日向子

渋野日向子

◆米女子プロゴルフツアー メジャー第1戦 シェブロン選手権最終日(3日、米カリフォルニア州ミッションヒルズCC)

 21位から出た渋野日向子(23)=サントリー=は、7バーディー、1ボギーの66で回り、通算10アンダーで4位になった。第2日を終えて単独首位に立った渋野は第3日に出場74人中、ワーストタイの77をたたいて21位に急降下したが、最終日は一転、出場選手の中でベストタイをマーク。たった1日で11打も減らす猛チャージで優勝まで4打差に迫った。ジェニファー・カップチョ(24)=米国=が通算14アンダーで逃げ切り、ツアー初優勝をメジャーで飾った。

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 最終日の渋野選手は、ピン位置が手前や奥の端の難しいところに切られる中、ショットの距離感がお見事。精神面も一日で切り替えスイングのバランス、リズムともに良くなっていました。この難コースでベストスコアを2度出して4位は大健闘です。

 今大会は飛距離がとても出ていて、昨年から取り組むトップの位置を低めにしたスイングの完成度が高まっていました。アドレスに入る時の動作も1つ減り、思った通りに打てている印象です。体はもともと、強かった体幹に肩甲骨や股関節などの柔らかさがさらに増して、しなりが最大限に生かされ、飛距離と切れを生んでいたように見えました。

 全長が長く「飛ばし屋有利」と言われるコースで、マネジメントを徹底して3日間60台を出せた。この経験は米ツアー優勝やメジャー2勝目に着実につながると思います。今年はウェッジでのグリーン周りの精度もとても高い。いろんな芝からも対応できるようになり、チップインも目立ちます。今後が非常に楽しみです。(女子プロゴルファー・諸見里しのぶ)

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