◆米男子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 マスターズ 第2日(8日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7510ヤード、パー72)
【オーガスタ(米ジョージア州)8日=岩原正幸】5打差19位から出た松山英樹(30)=LEXUS=は強風の中、4バーディー、1ボギーの69で通算3アンダーとし、史上4人目の連覇へ首位と5打差の2位に浮上した。10度目の予選通過は尾崎将司に並ぶ日本人最多で、2位での決勝ラウンド(R)進出は自己最高となった。世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(米国)が8アンダー単独首位。
強風で多くの選手が苦戦する中、最終組の2つ前で回った松山は「相当難しいんだろうな。パー5で取れれば」と冷静だった。不規則に舞う突風にも出場11回目の経験を生かし、アンダーパーが13人しかいない難条件で3つ伸ばした。
大会10度目の予選通過は尾崎に並ぶ日本勢最多で、2位で週末を迎えるのは自己最高だ。「いいプレーができた。悪くない位置で明日(第3R)、あさってに入れる」と、日頃から自身に厳しい男が自分を評価した。7日の初日の後は「(アップダウンで)足がしんどい」と話していたが、この日は「昨日よりマシ。今日の方が(体力的に)余力がある」と明かした。
風対策でセーターを着て回り、2番パー5では第2打を8メートルに2オンさせ、バーディーを奪うと、3番も1メートルにつけて連続で伸ばした。6番は第1打をピン左1メートルにピタリ。3つ目のバーディーで、観客からの声援に帽子のつばに手を添えて応えた。この時点で今大会初めて首位タイに浮上した。
7番で初ボギーを喫したが、後半も粘った。13番パー5は第2打のアイアンショットをグリーン手前の水路に入れてピンチを迎えたが、第4打のアプローチをピンそばに運び、パーでしのいだ。15番パー5は4アイアンのフックをかけた「あれがベスト」というショットでグリーン右サイドに2オンさせバーディーとし、69で5打差2位に大きく順位を上げた。
前週大会を首痛で途中棄権し、不安視される中でディフェンディング大会を迎えた。「(首は)気にならないかと言えば気になる」としながら、大会前や初日後の練習を軽めにし、好プレーを見せている。首位は離れているが、4人が並ぶ2位以下は混戦模様。第3Rへ「しっかり準備したい」と松山。史上4人目の連覇を射程に捉えた。