松山英樹 日本男子初のメジャー10年連続10度目の決勝進出 ギリギリ通過も反撃へ「しっかり準備したい」


 ◆米男子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米プロ選手権 第2日(20日、米オクラホマ州サザンヒルズCC=7556ヤード、パー70)

 第2ラウンド(R)が行われ、56位で出た松山英樹(30)=LEXUS=は、2バーディー、4ボギーの72とスコアを落とし、通算4オーバー64位で予選突破。初出場の2013年から10年連続10度目の進出となった決勝Rで、反撃に出る。自動車事故から4月のマスターズで復帰したタイガー・ウッズ(米国)は69で回り3オーバーとし、99位から53位に順位を上げた。65をマークしたウィル・ザラトリス(米国)が9アンダーで単独首位に立った。

 松山がギリギリの戦いを切り抜けた。18番で3メートル半のパーパットは、カップ右を抜けてボギー。4オーバーとなったが予選通過ギリギリの64位。前日に続くオーバーパーに「いいショット、いいパットがともに1回ずつしかなかった。この結果になっても仕方ないかなという感じ」と渋い表情だったが、初出場の2013年から10年連続10度目の決勝R進出の快挙を成し遂げた。

 昨年のマスターズを日本勢で初めて制しているだけに、驚きなく受け止められがちだが、4大メジャーで10年連続予選突破は日本男子初。今大会も直前に首痛になるなど、不調に見舞われようが常に最善の策を練り、諦めずに闘う姿勢を重ねてきた結果だ。突破率86・48%は、30回以上出場した日本選手のなかでダントツの1位を誇っている。

 収穫と課題はそれぞれある。松山が言う「1回しかなかったいいショット」は、3番の第2打だ。150ヤードを右手前に切られたピンそば60センチに突き刺し、バーディーを奪った。フェアウェーキープ率は第1Rの50%から71・43%に上昇したが、納得いくレベルに達していない。「1回1回修正できればスコアにつなげていけるが、ミスを続けている。それでは修正しようがない」と厳しい評価を下した。

 傾斜が大きいグリーンは、単純に距離では測れない難しさが潜む。17番で3メートルのバーディーパットがカップに蹴られた。4メートルを沈めてパーをセーブした14番パー3については「ボギーを打てないという状況ではなくプレーできた。あのパットが大きかった」と認めた。

 前週のAT&Tバイロン・ネルソンでは、最終日に62をマークし3位に食い込んだ。「先週から比べたら、こんなに落ちるんだっていう感じがある。自分の状態をどこまで上げれるかで順位もかなり上げられると思う。しっかり準備したい」。まだ36ホールが残っている。経験と実力が問われるフィールドで、本領を発揮する。

最新のカテゴリー記事